社員が評価される業務に注力できるようになるためには
何を行えば良いのでしょうか?

 まずは、仕事の量と質に対する変革が必要です。仕事の量では、評価されない仕事に割く時間をできるだけ減らし、評価される仕事に割り当てる時間を増やす取り組みが求められます。また、仕事の質では、評価される仕事のパフォーマンスを高めることです。この変革には、現場や個人任せの努力では限界があります。そこで、ITツールをうまく活用することが、成功の秘訣となるのです。

 例えば、申請や報告のような評価されにくい業務は、本来すべき社員に移管することで仕事の量を減らす。そして、評価される本来の仕事に割ける量を増やす。そんなITツールを持ち合わせているか、現状のツールを見直してみてはいかがでしょうか。これらの課題を解決できるツールの1つがグループウェアです。

 グループウェアを活用し、お客様の「事前期待」に関する情報を社員が共有することで、これまで現場が経験やセンスで掴んでいた努力のポイントを見える化でき、組織的に仕事の質を高められるようになります。

 このように、グループウェアのような仕組みをうまく活用すると、社員の仕事が見える化されて、量や質の改善が進んでいきます。

画像:「共有TODO」で社員の仕事を見える化する
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しかし、一概にグループウェアの活用といっても、具体的に何を検討したら良いのか困ってしまいますね

 その通りです。実際にグループウェアを導入した企業の中には、会社からの押し付けで導入したばっかりに現場が使う気になれなかったり、機能や構造が複雑で導入はしたけれど結局活用されていないというケースが多くあります。

 グループウェアは、選び方や導入の仕方次第で、その効果が180度変わってしまうので、検討するうえで大切なポイントを是非押さえておきたいものです。

 そこで、サービスサイエンスの視点で、サービス品質を6つの要素に分解して、ポイントを整理してみたいと思います。サービス品質は、正確性、迅速性、柔軟性、共感性、安心感、好印象の6つに分解できます。

図2:サービス品質を分解する(基本サービス品質)

 この中で、正確性、迅速性、好印象は、比較的どのグループウェア提供企業でも取り組んでおり、利用する側にとっても当たり前であることが多いです。一方で、共感性柔軟性安心感は、企業ごとに差がつきやすいので、今回はこれら3つに絞って、検討のポイントを整理してみたいと思います。

 また、具体的な事例などは、グループウェアで代表的な国内トップシェアのサイボウズがグループウェアの教科書というコンテンツを作っており、ポイントが整理されていてわかりやすいので、ここに書かれていることを参考にピックアップしてみたいと思います。

グループウェアの教科書

■まずはじめに「共感性」です。

 グループウェアのような仕組みは、経営から現場までが納得して導入や活用を進めなければうまくいきません。例えば、「顧客情報を管理・共有することで、お客様の事前期待を見える化する」などという風にグループウェアの目的をしっかりと伝え、現場に浸透させることが重要です。グループウェアの教科書の中にも、“グループウェア導入のゴールは業務効率向上に加え、売上アップでの経営貢献も”といった事例が紹介されています。自社にとってのグループウェア活用の本当の目的を、いま一度見つめ直してみると良いと思います。

■続いては「柔軟性」です。

 グループウェアの導入の仕方は様々ですが、いきなり大規模に導入するケースはあまり多くないのではと思います。最初は小規模であったり、必要最低限の機能で始めてみて、良さそうなら規模や機能を拡大していくという企業が少なくありません。

 グループウェアの教科書の中にも、“現場が自分たちに合うように、簡単にカスタマイズしながら情報共有できるものを選ぶべき”とあります。つまり、自分たちが使いやすいようなツールを利用することで、これまで発見できなかった「事前期待」の見える化を推進できるようになります。

 例えば、お客様から失点してしまうことが多いのが“担当変更”です。新しい担当に変わったら、前の担当に話したことを、また一から話さなければいけないとお客様はげんなりしてしまいます。しかし、前任者が掴んだお客様の属性や期待に関する情報まで社内で共有するようにツールをカスタマイズすれば、担当変更があっても、最初から気の利いた対応ができ、他社に大きく差をつけて、お客様から評価が高まります。自分たちで作り上げたツールで売上に貢献できることが分かると、現場のやる気は一気に高まります。

画像:「サイボウズ Office」権限委譲画面
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 新しい仕組みを導入するためには、少なからず仕事の仕方を変えなければならず、抵抗感が生じやすいものです。その意味でも、ストレスなく簡単に使い始められて、良ければ自分たちに合うようにカスタマイズしたり、利用対象者を拡大していくというステップに寄り添える、柔軟なグループウェアを選ぶことが大切なポイントになると思います。

 例えばサイボウズのグループウェアは、最低5ユーザーから利用できるとのことですが、そういった手軽さや、1つ1つの機能ごとにON/OFFが設定できる柔軟性は、とても魅力的ですね。

 また、現場のニーズに合わせてアプリケーションを作成できる「カスタムアプリ」機能も柔軟性を支える機能になりそうです。
 

■最後に「安心感」です。

 グループウェアのような新しい仕組みを導入する際に、自分は大賛成でも、不安を抱える経営トップや周囲への説得に苦労しているというケースも少なくありません。セキュリティが保持されているという安心感は最低条件だと思いますが、それに加えて、「プロとして頼りになる」という意味での安心感にも着目すべきです。

 グループウェアの導入や活用をうまく進めるためには、これまでご紹介した通り、工夫すべきポイントがいくつかあります。新しい取り組みの中で抱く疑問や不安感に寄り添って親身に相談に乗ってくれるのか、経験豊富なプロとして類似事例の紹介や的確なアドバイスをしてくれるかなども重要なポイントですね。

 このように、共感性や柔軟性、安心感にフォーカスして、グループウェアの機能面だけでなく、会社としての実績や対応面も是非チェックしていただけたら、自社に合ったグループウェアのポイントが見えてくるのではと思います。

 今回はお客様から評価される元気な会社になるために、という視点で、サービスサイエンスの理論から、顧客満足向上や売上向上のための具体的な努力のポイントについてお話させていただきました。サービス改革は、サービスの本質を理解することに加えて、グループウェア活用のような仕組みをうまく活用することが、成果に繋がる有効な一手だと思います。

「グループウェアの教科書」を動画で見てみる

 

 

 

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グループウェアの教科書

 

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