日本人の多くが久しく忘れてしまっている国家コンセプトがある。そして、うっかり忘れている間にそれは揺らぎ始めてしまった。

忘れてないか、日本は世界の大国を目指してきたことを

今週のランキング
順位 タイトル
1 日本に憧れ、製品欲しがる極東ロシアの人々
2 ゴーン社長の報酬8.9億円が高すぎる理由
3 中国人はなぜ世界中で嫌われるのか
4 ネットで盛り上がる「小沢ブーム」は危険な兆候か
5 金正日の死去間近? 大混乱必至の朝鮮半島
6 兵站の違いが勝敗を分けた、明治と昭和の戦い
7 中国企業が「脅威」だなんて幻想だ
8 日本から大切なヘリコプターが消えていく
9 腰抜け政府よ、日本の領土が侵されるぞ
10 北朝鮮より始末が悪い日本の首相選び
11 苦しいのは分かる、でも防衛費を増額せよ
12 景気刺激策にサヨナラを言う危険性
13 問題は民主党なんだ、バカ者め
14 誰でも一度は首相になれる国ニッポン
15 コンテナが学生寮に変身、安く快適で大人気
16 日本企業にそっぽ向く日本人留学生たち
17 経済学を王座から引きずり下ろせ!
18 世界のスパイが愛した永世中立国
19 中国はデマ情報天国、煽られ信じる悲しき国民
20 米国の失業:景気より厄介な問題

 日本は世界の大国を目指してきたという事実である。

 明治維新以後、富国強兵、殖産興業によって世界の大国たろうとしてきた。

 第2次世界大戦に負けた後は経済で世界の大国を目指し、今から44年前に国内総生産(GDP)で米国に次いで世界第2位となり、経済大国の座を手にした。

 しかし、その座はもはや危うい。

 円高の進み具合によっては、今年、中国に世界第2位の座を明け渡さなくてすむかもしれないが、それは時間だけの問題である。

 その後もインドやブラジルなどに次々と抜かれていくのは避けられない。

 別にGDPだけが大国の証ではないので、日本はしばらく世界の大国であり続けることには変わりがないだろう。

 しかし、日本人はこれからも大国でいたいと思っているのだろうか。そして、そのための努力をしようとしているのだろうか。

 これは問題と言うよりも、国家経営の根幹に関わることである。