(2010年9月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
アンディ・ウォーホルはかつて、将来は誰もが15分間は有名になると予想した。日本人はもっと平等主義の制度を完成させつつあり、ここでは誰もが15分は首相になれる。
確かに、この制度が未完であることは認めざるを得ない。菅直人氏は不相応に、もう3カ月間も首相の座にしがみついている。だが、多少の運に恵まれれば、小沢一郎氏が今月の党代表選挙で彼を破り、日本を15分という目標に近づけてくれるだろう。
20年間で14人の首相、民主党になってから交代の周期が加速
少し真面目になってみても、日本には、バブル崩壊後の20年間で実に14人もの首相がいた。同じ時期にイタリアがどうにかこなした数の2倍である。2006年に小泉純一郎氏が退任して以降は、日本の首相の在任期間は平均して1人12カ月にも満たない。
まだ首相になっていないのは、1人だけ〔AFPBB News〕
1年前に政権を取った民主党は、状況を安定させるどころか、交代の周期を一段と速めた。もし9月14日の代表戦で小沢氏が勝てば、この12カ月で3人目の首相になる。
こうしたアンディ・ウォーホル流の政治は、いくつかの点で日本に害を及ぼす。
第1に、かねて強力な官僚から政治家がついに権力を奪い取ると散々聞かされてきた国民は、大いに不安を覚えるだろう。官僚からの権力奪還は小泉政権のテーマの1つだった。また、自らを民意に敏感な近代的な党として描こうとする民主党の明確な目標でもある。
国民には、こう問う資格がある。「一体全体、我々はなぜ、こんな馬鹿どもに国の運営を任せたいと思うのか」――。
なぜこんな馬鹿どもに任せたいと思うのか?
理論上は、選挙で選ばれた政治家が官僚の影から権力を奪取するのは良いことだ。国民が密室で政策を作り上げる政党(自民党)に投票する戦後体制からの決別になるからだ。
しかし現実には、政治家は内輪もめや汚職疑惑のために、一貫した政策課題を法律として制定するほど長く権力の座にとどまっていないのである。
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