「ファーストキャリア」とは新卒で初めて就いた会社、仕事のこと。社会人としての基礎がつくられ、その後の成長スピード、 キャリアプラン、転職などに影響を与えるという意味で大切なことは間違いない。では、データサイエンティストを目指す学生や社会人にとって、理想的なファーストキャリアとなるのはどのような環境だろうか。日本最大級のデータサイエンティスト集団であるARISE analyticsの執行役員Chief Workstyle Officerの佐々木 彰氏と同社の2人のデータサイエンティストに聞いた。
データサイエンティストとしてARISE analyticsでキャリアを積む意味
DX(デジタルトランスフォーメーション)時代が本格化する中で、その中核を担うキーパーソンであるデータサイエンティストは、企業・社会からのニーズが高く、将来性ある職業と言われる。一方で、必要とされる技術や能力の幅が広く、さらに日々技術が進歩するため、基礎を身に付けた上で、継続的な成長が求められる職種でもある。そのため、ファーストキャリアをどこで始めるかは、5年後、10年後を左右する重要なポイントである。では、データサイエンティストのファーストキャリアとしてどんな環境か理想的か。
ずばりそれは“早く成長できる環境”ではないか。現在300名を超えるデータサイエンティストが活躍するARISE analyticsには、彼らの早期育成に応える環境、仕組み、そして文化が揃っている。それを紐解いていくと3つの要素にまとめられる。
1つ目は「多様な案件」に関われることである。それは会社の成り立ちによるところも大きい。ARISE analyticsは、通信事業を手掛けるKDDIのデータドリブン経営を支援するため、KDDIと世界的なコンサルティングファームであるアクセンチュアのジョイントベンチャーとして誕生したデータアナリティクスカンパニーである。KDDIグループの中には通信を中心とし、金融・広告・エンタメ・EC・教育等 データアナリティクスに関わる多様な案件が存在し、グループ外の顧客企業との取り組みも含めるとさらに幅広い案件に携わることができる。多種多様なデータや技術を活用してビジネス・社会に貢献することができるのだ。
2つ目は「多様な人材」だ。ジョイントベンチャーとして誕生した特性上、様々な知識・能力を持つ人材が集まる環境である。それがゆえに、多様な人材が育つ。同社では、社員以外にも、KDDIやアクセンチュアのメンバー、業務委託先のデータサイエンティスト・エンジニアなどが席を並べて業務を行っている。「所属会社を超え一体となって当社の事業に携わり、さらには一緒に学べる環境になっていることは、当社ならではの優位性です」と佐々木氏は話す。
そして3つ目が「主体的なアウトプットを促す企業文化」である。これについては、後述するとして、ARISE analyticsでは実際にどんな人材が活躍しているのか。データサイエンティストとしての成長ぶりを次に紹介しよう。
業務で学ぶOJTに加え、週1回の自己研鑽の仕組みも
原田 イサドーラ氏は、2019年4月に新卒採用の1期生としてARISE analyticsに入社した。学生時代はゲーム会社で正社員として働きながら大学に通った異色の経歴を持つ。
「チーム一丸となってコツコツつくり上げたゲームも、リリース後に売れないと、あっさりクローズされてしまうことがあり、悲しい思いをしたり、もっとできることがあったのではないかと思ったりしました」と振り返る。
そんな中で、データでビジネス課題を解決するデータサイエンティストという職業を知り、これこそ「もっとできること」の答えなのではないかと 興味を持った。大学では情報、確率、統計を学んでいたので、データサイエンティスト一本で就職活動することを決めた。
ARISE analyticsに入社して3年の間で様々なプロジェクトに携わってきた。そのうちの1つが「ペイド広告の最適化支援」である。これはどんなユーザーに広告を打つのが効率的かを、機械学習を用いたモデルを構築し、広告配信セグメントの最適化を行うもの。数名のチームで、月に複数の施策を走らせていたが、「裁量をもって任されたことは大きなやりがいでした」と話す。
「分析コンサルティング」のプロジェクトにも従事した。提案から効果検証、報告までを含むPoC(概念実証)を実施したため、クライアントとのコミュニケーションも多く、コンサルティングの経験を積むことができた。
実際の業務で学ぶOJT以外にも、「ARISE university」と呼ばれる教育体系もデータサイエンティストとしての成長に大きく貢献していると原田氏は話す。「ARISE university」では毎週金曜日の午前中を自己研鑽に使う時間とし、さまざまな学習講座やライトニングトーク(LT;短いプレゼンテーション)の場を用意している。その中から気になるテーマの講座を受講したり、独学で勉強することも可能だ。そのほか、チーム内での勉強会や輪読会も頻繁に行われている。原田氏自身、資料作成のワークショップの講師も務める。
今後の目指す姿を尋ねると、「変化の激しい業界であるため、時代に取り残されないためにも、ビジネススキルだけではなく、エンジニアリングスキルの強化にも取り組みたい 」と意気込みを語ってくれた。
月1回、上司との面談で方向性をすり合わせ
上山 卓真氏は、2018年12月に中途入社でARISE analyticsに参画した。大学卒業後、ソフトウェア会社に就職し営業を経験。IoT関連のソフトウェアを扱っていたこともあり、「これからはモノを売る時代ではなく、サービスを売る時代」の潮流が来ていることや、多くのメーカーがモノを媒介に顧客のデータを取得し、その先のサービスを目論んでいることを肌で感じたことから、データサイエンス業界を志した。
業界を調べていく中で、転職先には「データがビジネス活用される環境があること」を条件とした。分析結果を提示するだけではなく、その活用方法も指南し、実際に業務実装してビジネスにインパクトを出すことが、データサイエンティストとしての醍醐味だと考えたからだ。今後のキャリアを形成していく上で単なる「分析者」になるのではなく、データを基に事業を動かす「データサイエンティスト」になりたいという想いを強くした。
「親会社であるKDDIがデータドリブン経営を掲げていることや、実際にデータアナリティクス専業企業であるARISE analyticsを立ち上げた事実に本気度を感じました。また、アクセンチュアとのジョイントベンチャーであり、コンサルティング力も格段に強く、KDDIがもつ4000万を超える顧客データ、多様なサービスによる大規模データも魅力的でした。自らが目指すキャリアに対して最適な企業と考え、転職先として選びました」と上山氏は話す。
上山氏が担当した代表的な案件をいくつか紹介すると、KDDIが持つさまざまな自社アプリにおける広告の配信結果を分析し、誰に、何を送るかの最適化を支援する業務や、au ユーザーの興味関心に合致する動画コンテンツなどのサービスを提供することで、データ使用を促進するプロジェクトを手掛けている。
また、UQの新規顧客獲得を目的としたマーケティング支援も担当。主にアンケートデータを用いて顧客クラスタを作成し、外部広告の配信方針を検討した。こうした業務を通じて、データサイエンティストの中でも、ビジネス力やコンサルティング力を強く打ち出すことができていると実感している。
ARISE analyticsのデータサイエンティストの成長に貢献する重要な仕組みとして、上山氏は「1on1」を挙げる。「月に1回、一番近い上司であるSV(スーパーバイザー)と一対一で面談し、スキルやキャリアについてフィードバックを得られる機会があります。その場で上司の期待値や、双方の考えをすり合わせができるのは、成長やキャリアの方向性を確認する上で重要な機会になっています 」。
自身の目指す姿は、「DX人材」と言い切る。データサイエンティストの3つのスキル要素のうち、ビジネス力に磨きをかけて、DX人材として経営支援にも携わっていきたいとしている。
データサイエンティストが自律的に成長し続けられる環境づくりが大切
両者ともに入社直後から多様な案件に携わり、データサイエンティストとしてのスキルを磨いてきたことがわかるだろう。さらに、データを分析し、知見を得るだけでなく、それをビジネスに実装していくところまで一気通貫で学ぶことができるのは、事業会社であるKDDIとコンサルティングファームであるアクセンチュアを親会社とする ARISE analyticsならではの環境と言える。
ところで、データサイエンティストの成長に貢献する教育体系として、原田氏も挙げる「ARISE university」は、なぜできたのか。そこにはどんな思いが込められているのだろうか。
「創業当初は、ビジネスを立ち上げ、成果を出すことにコミットしてきました。その裏返しとして、目の前の仕事に向き合い過ぎて、世の中の変化や技術動向に対してキャッチアップする時間があまり取れませんでした。その結果として、若手の従業員から『もっと勉強する時間がほしい』という声があがってきました。従業員の成長は、企業の成長に直結します。そこで、金曜日午前中を勉強の時間として確保し、自らの成長にコミットしてもらうことにしたのです」。佐々木氏はこう説明する。
当初は、自己研鑽の仕組みとして定着させるために管理部門から各事業部門に講座の企画・運営を依頼するケースも多かったが、情報共有することによる効果や、自分が発表者になることも学びになることに参加者たちが気づき、自律的に学習する仕組みが回り始めたという。
「発表者になるには、自分が学んできたことを体系的にまとめる必要があります。なんとなくわかっていたことが言語化され、資料に落とし込まれ、理解が進みます。さらにそれを他者に伝えることで、知識として定着するのを感じてくれたのだと思います」と佐々木氏。教える側も、教えてもらう側もメリットを認識し、最近では現場主導でどんどん新しい講座や勉強会が立ち上がっているそうだ。
自ら学び、教え合い、共に成長する――。これこそが、先述した、データサイエンティストとして早期成長を実現する「主体的なアウトプット」を促す企業文化である。
最後にARISE analyticsが求める人材像について佐々木氏に尋ねると、「謙虚に自分の成長と向き合える人」と返ってきた。
「これからの業界が技術的にどう発展していくのか、ビジネスや社会において、AIやデータサイエンスがどう実装されていくのかは、想像しきれない世界です。現時点で正解がない問題に取り組んでいくには、変化に対して柔軟に対応していくことが大切です。そのためには常に新しい情報や技術にアンテナを張り、謙虚に自分に足りないものを考え、それを補い、成長していこうという意欲が何より重要だと考えます」(佐々木氏)。
採用面接では、データサイエンティストとしての経験や技術的な素養以上に、謙虚さやマインド面を重視するとのこと。今ある技術ではなくて、これからの技術動向をキャッチアップし、自分で学び続けて、ビジネスとして広げていける人の挑戦をARISE analyticsは待っている。
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