ぐっすり眠れる厳選されたベッドに、屋上に設置された露天風呂・スカイスパ、それに、北海道直送の食材をふんだんに使った、60種類から選べるバイキング形式の朝食。これだけ揃って宿泊費はリーズナブルという「カンデオホテルズ」がリピーターを増やしている。リピート率は平均で60%にも上るという。
「ベッド、バス(風呂)、ブレックファスト(朝食)の3Bをホテルの基本と考えて、そこでの差別化には特に力を入れました」と運営するカンデオ・ホスピタリティ・マネジメントの取締役・中村彰徳氏は話す。
取締役 中村彰徳氏
ベッドには、シモンズ社のポケットコイルマットレスを選び(一部を除く)、屋上には風を感じながら景色を眺めてリラックスできるスカイスパを用意した(一部を除く)。
右:屋上のスカイスパ
朝食は選ぶ楽しさを味わえるバイキング形式。北海道にある水産卸加工会社と提携したことで、味も見た目もボリュームも妥協せずに、忙しいビジネスパーソンに一日の活力の源を提供している。年に4回ほど、カニ丼や鰻丼などを用意するイベントもある。
これらの3つのBのほかにも、心地よく過ごすための工夫がなされている。まず、部屋のサイズ。スタンダードルームでも、ほとんどの部屋にはもう1台ベッドを置けるゆとりのある作りとなっている。デスクも、パソコンでの作業がしやすいように、幅も奥行きも高さもこだわって書斎風のものを特別にあつらえた。
接客については「チェックインでの対応に魂を込めています」と中村氏は話す。カウンターを訪れる宿泊客に1人として同じ人はいない。一日の仕事を終えて疲れ果ててたどり着いた人もいれば、荷物を預けて商談へと向かう人もいる。「ですから、例えばご挨拶は一律にせず、その時々にふさわしい声のかけ方をするようにしています」。マニュアルは最低限に留め、裁量の多くの部分を宿泊客と直接接するパートナー(従業員)に任せているのだ。それぞれのパートナーの経験をカンデオホテルズ全体で共有することで、サービスの質の向上に努めている。
その質の向上には、ホテルを出た後の宿泊客の協力も得ている。カンデオホテルズには宿泊客を対象にした会員制度「クラブ カンデオ」があり、そこでのアンケート結果を、サービスの強化につなげているのだ。先日は、新たに朝食バイキングに加える一品を、会員の投票で5つの候補の中から決定した。「声をいただいて、反映させる。それがいい循環になっていると思います」
会員制度には、宿泊客側にもメリットがある。まず、宿泊のたびにポイントが貯まること。宿泊回数が重なると会員グレードが上がり、ミネラルウォーターや朝食無料などの特典が得られること、そして、総額10万円が当たる『ルーレット』の抽選番号が、宿泊したりアンケートに回答したりすることで得られることだ。
「当選された方は、たいていお礼の手紙をくださいます。するとそこには私どもへのリクエストや提案も書かれていることが多く、お客様にサービスを作っていただいていると実感します」
現在、カンデオホテルズは東京・上野や福岡・博多など全国に11あり、この秋には博多の天神地区に、来年夏には愛媛・松山に新しいカンデオホテルがお目見えする。今後は、政令指定都市などの便利な場所で展開を進め、現在の11棟1600室体制を、3年を目処に国内3000 海外2000 計5000室に拡大する予定だ。海外でも、オープン済みのベトナム・ハノイに加え、インドネシアやロシアなどでのオープンを検討している。
「出張でお使いくださった方が、週末にご家族でご利用になることもあります」と中村氏。確かに、2度目は家族で楽しむのもいい。その前に、まずは一度、出張で宿泊し、カンデオホテルズの魅力を体感してみてはどうだろうか。
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