ロンドン夏季五輪は韓国でももちろん大変な関心を呼んでいる。すでに8月7日(韓国時間)正午現在11個の金メダルを獲得し、「スポーツ強国」ぶりを印象付けている。
韓国でメダル獲得を全面的に支援しているのが財閥や大企業だ。ロンドンには財閥総帥も続々駆けつけ、応援に乗り出している。
アーチェリー強国の背後に現代自動車の支援
2012年8月2日(韓国時間)、ロンドン五輪アーチェリーの女子個人選でキ・ボベ選手が最終ショットで劇的な逆転優勝を決めると、すぐに観客席に飛び込んでいった。キ選手は、一直線に中年男性に駆け寄ると、感激のあまり抱きついて喜んだ。
キ選手を祝福したのは、観客席で最後まで応援をしていた鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車グループ副会長だ。オーナー会長である鄭夢九(チョン・モング)氏の長男で、大韓洋アーチェリー協会会長を務めている。
韓国はアーチェリー団体戦で五輪7連覇を達成するなど世界のアーチェリー強国だ。これをずっと支えてきたのが現代自動車グループだ。
鄭夢九会長も長年、大韓アーチェリー協会の会長を務めた。2005年に鄭義宣副会長が後を継いだが、父親以上に愛着を持っている。会長就任以降、200億ウォン(1円=14ウォン)以上の資金援助をしたという。
鄭義宣副会長は、ロンドンでもほとんどの競技を応援した。ロンドン五輪の選手を激励するために、大会前にも毎週のように練習場に顔を出して、物心両面で選手やコーチを激励したという。
SKグループの崔泰源(チェ・テオン)会長も8月5日にロンドンに向けて出発した。崔泰源会長は2008年から大韓ハンドボール協会の会長を務めている。今大会でもメダル有望種目で、予選最終戦や決勝トーナメントなどを直接応援する。
SKグループはハンドボール、大会直前には会長個人が選手団に激励金
崔泰源会長の協会会長就任後、会長個人とSKグループは、400億ウォンの巨額の寄付をしてハンドボール専用競技場を建設した。崔泰源会長はロンドン五輪直前には選手団に2億ウォンの「激励金」も支給している。
崔泰源会長のいとこにあたる崔進源(チェ・シンウォン)SKC会長もひと足先にロンドン入りし、女子ハンドボールチームに1億ウォンの「激励金」を渡している。
最近、韓国選手が急速に頭角を現しているフェンシング。SKグループの主力企業であるSKテレコムが2003年から支援して力をつけた。