田辺氏(仮名/女性/30代)
前職 コンサルティング会社 ITコンサルタント/年収650万円
現職 ITベンチャー コンサルタント/年収650万円

 

自分を鍛えられる環境に身を置くため、転職を決意

 私は大学卒業後、ITコンサルタントとして、金融、官公庁、保険会社、住宅建材メーカーなどさまざまな企業のERP(Enterprise Resource Planning:業務の効率化や経営の全体最適を目指す)パッケージソフトの開発・導入や、IT部門の業務改革などを手がけてきました。
多忙ながらも充実したコンサルタント生活でしたが、一方で、将来結婚や出産などでキャリアが一度途切れたときに、会社に所属していなければ自分の強みがなくなるのではないかという不安も感じていました。

器用に立ち回れる性格のため、どのプロジェクトでも実績を出せていたものの、自分のなかに確かなスキルが蓄積されている実感を持てず「私の経歴は、何に特化してキャリアを積んできたのかが不明確かもしれない」と考えるようになったのです。

また、前職ではプロジェクト単位で仕事をしており、担当プロジェクトが終わると業務がいったん落ち着くのですが、その小休止期間に転職を考えるメンバーが多くいました。私もその一人で、転職という選択肢は常に頭のなかにありました。そんななか、30歳を過ぎて管理職を任されるようになったとき、スキルが身についていないのにポジションだけが上がっていくことに危機感を抱き始めたのです。そして、自分をしっかり鍛えられる環境に身を置くことが将来的には自分のためになると考え、転職を決意しました。
 

オファーをくれた企業の社長とじっくり話し合い、入社を決断

 転職活動をするにあたり、先に動いていた友人から勧められてビズリーチに登録しました。すると10社以上の企業から直接スカウトが届き、4社の人材紹介会社からも連絡がありました。そして、あるヘッドハンターと今後のキャリアについて話をしていくなかで、Web系のソリューション提供に携わりたいという気持ちが明確になったのです。この、キャリアの方向性がはっきりしたタイミングで、ベンチャー企業である現在の会社から直接オファーが届きました。

コンサルティングスキルを持った人材を募集しているとのことだったので、オファーを確認してすぐに連絡し、その日の午後に社長と面談。事業内容、将来のビジョン、私への期待値などを詳しくヒアリングしました。ベンチャーで働くうえで「経営者に共感できるか」という部分は非常に重要だと考えていたのですが、面談を通じて社長の考え方に共感できましたし、この会社で働くイメージもはっきり描くことができました。そして、この出会いに縁を感じたこともあって、現在の会社に転職することを決めました。
 

自分がなりたい将来像に近づくことを目標に

 前職のころから、キャリアの方向性については常に考えていました。数年後に自分はどうありたいのか、その仕事を続ける先にどんな未来が待っているのか。ビジネス環境の変化が激しいなかで、今の仕事が10年後、20年後もあるとは限らないので、自分の将来像を考えることに多くの時間を割いてきました。そんななかで今の会社に出合い、この会社で私に求められている領域であれば働き続けることができると思えたからこそ、迷うことなく転職を決断できたのだと思っています。

また、転職する際には、自分が何を実現したいかをしっかり考えて優先順位をつけることも大切だと思っています。私の場合は、給与などの条件面よりも仕事内容を重視しました。前職よりも年収が高く、かつ面白い仕事に就くのは難しいだろうと考えていましたし、それよりも自分がなりたい将来像に近づけるか、任せられる仕事内容が自分の望むものか、といったところに重きを置いて転職活動を行いました。
何を最優先に考えるかは人それぞれですが、ぶれることのない優先順位を持つことは、人生のさまざまな決断をするうえでとても大切だと思っています。


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