笠井氏(仮名/男性/20代)
前職 ソーシャルアプリ開発企業 現地法人代表 / 年収非公開
現職 コンサルティングファーム コンサルタント 年収700万円
一段高いフィールドで経験を積み、スキルを磨く。
自分には今それが必要
学生時代から、ソーシャルアプリ開発のベンチャー企業に立ち上げメンバーとして携わっていました。卒業後は最年少マネージャー、最年少役員として引き続き同企業に在籍。当時は社員が数名だったため、営業活動はもちろん、人材採用から広報に至るまで幅広い業務を手がけました。その後、アジア進出が決定し、ベトナム法人の経営を任されることに。日本では仲間たちとともに経営していましたが、ベトナムでは事業拡大のための戦略立案から顧客の開拓まで、代表者としてすべての経営課題を担いました。
ベトナムでは、現地に進出している同業種の日系企業経営者と話をする機会があり、これまでの自分の経験だけではカバーしきれないような課題に関する話をたびたび耳にしました。日本で大企業といわれるような企業でもベトナムでは組織の規模が小さく、抱える課題は単なるアプリ開発にとどまりません。たとえば企業のブランディング、方向性、新たな投資先などにも及びます。こうした課題を解決するために自分には何が必要なのか考えた結果、今の仕事を積み重ねるのではなく、一段高いフィールドで経験を積み、スキルを磨くことが必要なのではないかと思い、転職を意識しはじめるようになりました。
希望の求人に出合うため、自らヘッドハンターにアプローチ
ベトナムで最も苦労したのは戦略策定とファイナンスでした。そこで、次の転職先として金融業界での事業再生やプライベートエクイティに興味を持ちます。しかし、知人の金融専門ヘッドハンターに相談すると「金融業界未経験なのに、人気の専門職種に挑戦するのは難しいだろう」とのこと。ただ、コンサルティングファームなら可能性があり、さらに事業再生に関わるチャンスもあると言われ、コンサルティングファームへの転職を目指すことにしました。
そこで、日本で話題になっていたビズリーチに登録。登録後、いくつかスカウトが届きましたが、いずれもベンチャー企業の求人でした。転職市場における自分の評価は「ベンチャー企業の新規事業開発マネージャー候補」ということだったのでしょう。このままでは希望の求人には出合えないと思い、ヘッドハンターに逆アプローチを仕掛けることにしました。「足あと」をつけたヘッドハンターに「経営コンサルティング業界への転職を考えています。推薦いただけそうなファームがあれば教えていただけますでしょうか」という相談を送ったのです。結果、数人のヘッドハンターとスカイプなどを通じてコミュニケーションをとることができました。
職務経歴書の改善、アピール方法の見直し、
良いヘッドハンターとの出会いが鍵
ヘッドハンターから紹介された求人は約30社。ベトナムに住んでいたため、ヘッドハンターからはスカイプやテレビ電話での面接も提案いただきましたが、やはり面接は対面がいいと思ってセッティングをお願いしました。また、職務経歴書は求人によって内容を書き換え、募集内容に合ったアピールとなるよう心がけました。その結果、応募した9社のうち6社の面接を受けることに。しかし、最初に受けた2社は「経験を生かせるイメージがない」という理由で不採用になってしまったのです。
それまでは、ベンチャー企業での経営実績と新しい業務にも積極的に取り組む姿勢をアピールしていましたが、ヘッドハンターからアドバイスを受け、事業再生分野での実績と、これまでの経験をどのように生かせるかという点を具体的にアピールするようにしました。その後3社から内定を獲得。コンサルティングファームとして歴史がある、海外にも強い企業に入社を決めました。採用担当者からは「ベンチャー出身者の採用はかなりまれです。今回はちょうどそういう人材を求めていました」と言われました。こうした情報をキャッチできているヘッドハンターと出会い、味方につけておくというのも転職成功の鍵かもしれません。
<PR>