カフェで座れる席を増やすために客ができることは?

習慣の違いから来る「空き容器の放置」問題

2018.01.19(Fri) 漆原 次郎
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 カフェに限らないが、空き容器の回収を業務とする係が存在するため、客はセルフ片づけをすることなく退店するという習慣が、世界の地域によってはあるようだ。この背景には、金を払う側と働く側とを明確に区分する強い意識があるのかもしれない。

 英国のスターバックスでは、2017年にリサイクル活動の一環で、退店時には店内に設置したボックスに使用済み容器を戻すことを客側に推奨する告知を出した。セルフ後片づけが進むことにつながるだろう。

 だが、人々の習慣は簡単には変わらないもの。後片づけをしないのが当然という習慣で暮らしてきた人は、訪れた日本でセルフ後片づけが慣行されているとは思わないだろう。外国人に限らず、そう育ってきた日本人にも当てはまることではあるが。

チェーン展開の企業は「現段階では方針なし」

 カフェを運営する側に何か考えはあるだろうか。カフェをチェーン展開する企業に、空き容器のテーブル放置に対して「社として方針はあるか」と「客が協力できることはないか」を聞いた。

 スターバックスコーヒージャパンからは「今回はコメントは辞退したい」との返事が。タリーズコーヒージャパンからは「(そういう事例が)増えたら検討はすることにはなるが、現段階では社としての方針はない」とのことだった。

 両社とも、店頭スタッフの臨機応変な対応力に委ねている部分は大きいのだろう。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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