経営力がまぶしい日本の市町村50選(1)の第1回として、長野県下條村のケースを2回に分けて(「役人が猛烈に働き住民が幸せを謳歌する下條村」「地方自治におけるトヨタ自動車、下條村の堅実経営」)紹介した。2つ目の市町村は近々にリポートするが、その前に今回は下條村にお住まいの主婦の方から手紙をいただいたのでそれをご紹介したい。

私の住んでいる下條村(主婦・田本幸江さん)

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 最近になって、私の住む下條村は県内だけにとどまらず注目され始め、「家はどこ?」との問いに「下條です」と答えると、「下條? いいところなんだって?」と言っていただけることが少なくありません。

 早くから少子化対策として子育て支援推進を実施、若者定住促進住宅の建設、保育料の引き下げなど、安心して子育てができる生活環境を整えた成果でしょうか。

 下條村への移住を考える家族にとって、家賃が安いのは決断を大きく左右します。

 村営住宅は家賃が安く、県外から大勢子供のいる家族が移住してきました。あるお母さんは、アレルギーを持つお子さんのために下條へ来る決断をしたと言っていました。

 住宅やホールができても、自然は豊かで空気はきれいなままです。ただ市街地へは距離があり、通勤には時間がかかります。電車やバスの交通機関は少なく、ほぼ車での通勤になります。

 近年、「買物難民」という言葉をよく耳にしますが、下條村にもその問題はあると思います。商店が少なく、飯田市まで車で買い物に行きます。

 村では福祉バスを運行し、お年寄りなどが利用しています。商店独自で送迎のサービスもしています。福祉バスは病院、買物、役場、いきいきらんどでの教室に行けるように運行されています。

 いきいきらんどでは、お年寄りが介護状態にならないように脳刺激訓練教室や運動器機能向上の教室などをいくつか開き、交流できるように活動しています。

 中でも脳刺激訓練教室は、下條村が一番先に始めた教室で、他の市町村にもないものだったそうです。私の祖母も通っていました。2年前に亡くなりましたが、90歳までボケることなくしっかりしていたのは、この教室のおかげでしょうか。