後払い決済で築き上げた資産を活用

 なぜ、事業者もユーザーもリスクゼロ、しかもメリットが多いサービスが実現できたのか。これはネットプロテクションズがサービス提供してきた、「NP後払い」の実績が土台となっている。

 同社が2002年から提供している通販事業者向けの後払い決済サービスである「NP後払い」は、運用を通じて1億件を超える購買履歴や支払い履歴などのビッグデータと与信ノウハウを蓄積してきた。これらを活用することで、与信ロジックに基づいた未回収リスク管理を実現し、未回収率の抑制にも成功している。

 「NP後払いでは、少額大量の未回収リスクを積極的に請け負ってきました。1件あたり5万円以下の買い物に制限する少額債券の分散により、大数の法則でリスクを安定化させました。そしてリピーター増加にともない、未払い率が低減してきたのです。現在は、7割以上がリピーターとなっています」(柴田社長)

 初回取引の審査基準は緩和しているが、未回収となると2回目以降取引ができない仕組みにしているという。

 NP後払いは、すでに月間利用ユーザー数は300万人、導入店舗数は2万3000店を超え、業界シェアNo.1のコンビニ後払い決済となっている。オペレーションノウハウは、月間300万件以上の取引を90名弱(うち正社員は10名)で対応可能という競争力も、同社のatoneの実現を後押ししている。

atoneの1ヵ月間利用限度額は5万円。ユーザーには残り利用可能額がひとめでわかるようになっている

atoneでキャッシュレス社会を推し進める

 atoneはNP後払い導入済みECや新規ECを足掛かりに、参入業界を拡大する方針だ。将来的には実店舗やイベント会場などリアル市場への進出も視野に入れ、3年後に取引価格1000億円、ユーザー数1000万人を目指している。

ネットプロテクションズ 「atone」ユニットマネージャー 杉山崇氏

 「ローンチ時はコンビニでの現金支払いのみ対応しています。今年中には口座振替に、近い将来には仮想通貨など、現金を介さない支払い手段を拡充します」(柴田社長)

 ネットプロテクションズは、atoneの「スマホがあれば、いつでもどこでも簡単・便利にお買い物ができる」施策を通じて、将来のキャッシュレス社会を推進していく考えだ。

 同社の杉山崇「atone」ユニットマネージャーは、「与信結果がリアルタイムでわかるため、お客さま満足度が上がるだけでなく、商品の在庫保持が不要になって、ビジネスチャンスが増えます」と、atone利用のメリットを強調する。

いつでも、どこでも買い物ができる、新しいキャッシュレス決済への可能性に、EC業界だけでなく、拡大戦略を図る各業界からも大きな関心が寄せられそうだ。

 

株式会社ネットプロテクションズ
https://atone.be/

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