「いじめ芸」が蔓延するには条件があった(写真は大阪のミナミ)

 週刊誌がスキャンダルを報道したタレント「松本人志」に関連する、インターネット初期=テレビ・ビジネスの終わりが見え始めた時期、古き良きテレビマンが何を見、何を考えたかというヒマネタのはずでした。

 ところが、前回稿前々回稿ともに多くの読者に読んでいただいているようです。

 書いた本人ですが、ページビューのトップ3を両記事が占めるなどとは思っていませんでした。

 そうこうするうち、1月8日の夕方7時過ぎ、正月の能登地震を慮って放送を見合わせられた特番がオンエアされている最中だったそうですが、吉本興業から「松本人志の今後の活動に関するお知らせ」という告知が出されました。

 タレントが「当面の間活動を休止したい旨の強い意志が示されたことから」「当社としましても、様々な事情を考慮し、本人の意志を尊重」する、つまり松本人志「活動休止」という発表がありました。

 それと同じタイミングで、旧ツイッターこと「X」でも「事実無根なので闘いまーす。それも含め****ショー出まーす」と、本人のコメントがありました。

(「****ショー」はフジテレビ系列で10年来オンエアされているテレビ番組名で、かつて松本人志がレギュラー出演していた)

 実は、この時点で大いに間違っているのです。

 そもそもテレビ番組はスポンサーの提供する広告費で成立しており、お茶の間に進出したネオンサインと思えばちょうどよい存在。

 テレビ局の営業と広告代理店が調整して編成と枠を決めるもので、タレントはギャラをいただいて「出演させてもらう」出入り業者の扱いが本来の存在です。

 実際、ここで私が番組名を伏せているのは、この番組を提供している大手企業名などとの接続を避ける意図があります。