7月から始まる工事の説明会に住民「遅すぎ」

 善福寺川には、雨が流下しやすいように直線化され、住宅が迫る区間がある中で、豊かな緑地が広がる中を蛇行して流れる区間もある。

 切れ目なく連続する2つの公園(善福寺川緑地公園と和田堀公園)を流れる川沿い(冒頭写真)は、一目瞭然で住民の憩いの場になっている。

「緑の会」が、先行した工事区間の様子を見に行ったのは、第三建設事務所が今、新たに準備を始めている、二つの公園の間にかかる大成橋の拡張・架け替えと周辺の護岸整備についての説明会に備えてのものだった。

 果たして7月8日、第三建設事務所は、大成橋近くの公園内で、既に準備を始めた細切れの工事区間における工事内容の説明会を行った。テント内に内容をパネル展示し、立ち寄った人が個々に説明を聞くことができるよう設定したが、「緑の会」が希望し、第三建設事務所から「一対多」で説明を聞いて、質問や意見を共有する時間も設けられた。

善福寺川緑地公園内、大成橋近くで東京都第三建設事務所が行った説明会(2023年7月8日、筆者撮影)

 工事内容や進め方の説明が済むと、住民からの質問は多岐にわたった。

「工事の囲いは圧迫感があるが、もっと低くできないか」との質問には、子どもの手が届かない3メートルに設定しており、コストがかかるが、中が見えるような透けた囲いにすることは検討できるとの回答があった。