企業が従業員に求めているエンゲージメントとは(写真:fizkes/shutterstock) 企業が従業員に求めているエンゲージメントとは(写真:fizkes/shutterstock)

 4月に入社した社員が約1カ月で転職を希望し、離職する事例が増えていると話題になっています。厚生労働省の発表によると、2020年3月に卒業した新規学卒就職者の入社3年以内の離職率は32.3%と高い数値になっています(2023年10月発表)。

新規学卒就職者の離職状況(厚生労働省)

 以前よりも転職しやすい世の中になったとはいえ、一度入った会社を辞めて新たに入社し直すのは労力も時間も精神力も使います。とはいえ、自分が本当にやりたい仕事はこれだったのか、実際に働いてみると外側から見ていたときには気づかなかったことが見えて、ギャップを感じることも多いと思います。

 そんなリスクを避けながら、新しい仕事を体験できる大人向けの職業体験プログラムがあります。仕事旅行社の「大人の職業体験」です。

 大人の職業体験は、普通の研修とはかなり違った体験型の学びの場。リゾート地でリフレッシュするようなエンターテインメント旅行ではなく、参加者が自分の仕事そのものを改めて見つめ直し、新しい価値観や向き合い方を発見してもらうことを目的にしています。

 仕事との新しい向き合い方こそが、企業で働く方々が従業員に求めている"本当のエンゲージメント”だと私は考えています。

 エンゲージメントとは、簡単に言えば「熱意」「情熱」「関与」のこと。組織の目標や価値観を理解し、自分の力のすべてを注ごうとする前向きな姿勢、そういったものを指します。

 従業員一人ひとりがエンゲージメントを高め、主体的に関与することは、企業の生産性の向上や人材の定着にもつながります。

 ここ最近、従業員のエンゲージメントが会社の力の源泉だと広く認識されるようになってきました。ただ単に「ガンバレ」と言ってモチベーションを上げるだけでは、本当の意味でのエンゲージメントにはほど遠いことに気づき始めたからです。

 従業員一人ひとりが会社の理念を心の底から理解し、自分の仕事と会社の目標をしっかりリンクさせて取り組む。そういった“高次元のエンゲージメント”を実現することが、企業の活力につながると考えられるようになってきたということです。

 つまり、従業員のエンゲージメントを高めるということは、従業員の意識を根本から変革することにほかならないわけです。