「切れ端」「割れもの」スイーツの世界へようこそ!

割安感と特別感が相まって密かな人気に

2018.12.21(Fri) 漆原 次郎
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 家に帰り、さっそく食べてみた。クリームは冷たく、ほうじ茶パウダーを加えた生地はしっとり。そして散りばめられている小豆がアクセントになる。ロールケーキの左右端っこの部分なのだと思われるが、形は整っていて「切れ端」とは気づかないほどだ。日本茶にもコーヒーにもよく合う。

「割れチョコ」かつ「訳あり品」

 スイーツといえば、チョコレートも思い浮かぶ。「切れ端」や「割れもの」事情はどうなのだろう。いったん溶かせば、再び完成品に整形できそうだから、あまりなさそうな気もするが。そんなことを思いつつ調べると、通信販売では生チョコレートの「切れ端」がよく売られている。

 そうした中、板状のチョコレートを「割れチョコ」と銘打って販売している店を見つけた。東京・自由が丘にある「チュベ・ド・ショコラ」だ。大阪市中央区の蒲屋忠兵衛商店が運営している。

 東急東横線・大井町線の自由が丘駅から、繁華街を脱したところに店がある。店内でひときわ目を引くのが、タテ約35cm、ヨコ約25cmの袋に入った「割れチョコミックス」だ。持つとずしり重い。1kgあるそうだ。ミルク系が多めに入っているタイプと、ビター系が多めに入っているタイプがある。価格は3434円(税込)。

 ブランドサイトによると、もともと同店の「割れチョコ」は、老舗のチョコレート工房で割れてしまったものを集めて販売していたもの。その反響が大きく、形を変えることなく「割れチョコ」のまま販売を続けてきたのだという。

 店員さんにもらった案内紙によると、この「割れチョコミックス」は「割れチョコの中でも味は正規品と同じ『訳あり品』を詰め合わせた」もの。正規品そのものが「割れチョコ」であり、その中でも「訳あり品」というわけだ。

割れチョコミックス。賞味期限は半年以上ある。
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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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