「切れ端」「割れもの」スイーツの世界へようこそ!

割安感と特別感が相まって密かな人気に

2018.12.21(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要
「切れ端」や「割れもの」のスイーツには秘密めいた人気がある。

 12月はクリスマスの時期。ケーキの消費量が1年で最も多くなるという。さらに、カステラや他の洋菓子の消費量も多くなるという。

 ショートケーキやデコレーションケーキなどの定番スイーツを食べるのもよいが、知る人ぞ知る「切れ端」や「割れもの」のスイーツはいかがだろうか。味は正規品と同じにして、たいてい格安で買うことができる。

 だが、「切れ端」「割れもの」スイーツの魅力は、単に割安感にあるだけではなさそうだ。手に入れたときの喜びや、製造者の思いといった、既成品にない特別感を得ることもできるのだから。

10cm大のロールケーキが5個500円

 東京・晴海。都営地下鉄大江戸線の勝どき駅から朝潮運河の橋を渡った先に、商業施設と居住棟からなる「晴海アイランドトリトンスクエア」がある。とある棟の2階に、こじんまりとした店がたたずんでいる。「京はやしや」晴海直売所だ。

 同店の創業は1753(宝暦3)年。加賀・金沢に茶店を開いたのが始まりで、現在は京都市伏見区に本社を構え、生菓子、焼き菓子、お茶などを製造・販売する。1969(昭和44)年には「抹茶パフェ」も開発している。

 同社サイトによると、晴海直売所は工場に併設された店舗。「ときにはロールケーキの切れ端など数量限定商品も販売しております」と案内がある。筆者が訪れた日には、ほうじ茶のロールケーキが売られていた。シンプルな透明の容器に、茶色をベースとした直径10cmほどのロールケーキが5つ。これで500円(税込)だ。

ほうじ茶のロールケーキ。店員さんに聞くと、タイミングによって抹茶のロールケーキの切れ端を売ることも。
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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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