「2024年問題」への対応を迫られる物流業界ー。本稿では、Japan Innovation Reviewへ掲載し、反響の大きかった物流関連の記事7本をピックアップ。有識者による解決策の提示から、有力物流会社におけるDXや業務効率化の具体的な取り組み事例など、物流関係者必見の7本です。
<ラインアップ>
■ローランド・ベルガー パートナー 小野塚征志氏
■立教大学経済学部 教授 首藤若菜氏
■ニチレイロジグループ本社 業務統括部 部長 勝亦 充氏
■日本郵便 執行役員 ロジスティクス事業部長 五味儀裕氏(動画あり)
■ヤマト運輸 執行役員(DX推進担当) 中林紀彦氏
■ロジスティード 専務執行役員 営業統括本部長 佐藤清輝氏(動画あり)
■セイノーホールディングス 執行役員 ラストワンマイル推進チーム担当 河合秀治氏(動画あり)
「2024年問題」への対応、物流業界と荷主は何をすべきか?
関東のスーパーに九州の野菜が並ばなくなる!?
物流業界はさまざまな問題を抱えている。その中の特に重要な3つの課題について、論客として知られるコンサルティング会社、ローランド・ベルガーの小野塚征志パートナーにやさしく解説してもらうことにした。第1回は「物流業界の2024年問題」だ。働き方改革関連法によって2024年4月1日からトラック運転手の時間外労働時間の上限が年間960時間に制限される。これによって物流業界の現場は混乱し、物流会社の経営環境は悪化するとみられている。今年1月に野村総合研究所は「このままでは2030年には35%の荷物が運べなくなる可能性がある」とする試算を発表した。この問題の本質と対策を小野塚氏に語ってもらった
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労使関係は健全だったのか?立教大・首藤教授が語る2024年問題の本質と対策
トラック運転手の「異常な労働環境」はどうすれば改善できるのか
2024年4月から時間外労働の上限規制が年間960時間に短縮されることを契機にトラック運転手の不足に拍車がかかる「物流2024年問題」。政府が「政策パッケージ」を打ち出すなど対策が進められているが、課題は山積している。政府の「持続可能な物流の実現に向けた検討会」の委員でもあった首藤若菜立教大学教授に、2024年問題を乗り切るための方策を聞いた。
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2024年問題を「脅威」から「進化の機会」へと昇華させるニチレイロジのDX
業務の自動化が進み残業時間が減った、ある物流センターの取り組みとは
ニチレイロジグループでは労働力不足を補うため、デジタル化推進を目標に、2016年度より業務革新、物流DXに注力している。倉庫内作業のデジタル化に向けた、AI画像認識を用いたタブレット検品や、自動運転フォークリフトなどのロボティクスの活用、事務作業のデジタル化にはRPAやAI- OCRなどを活用してきたが、DX施策においては従業員の「自分ごと化」が極めて重要とし、意識醸成や人財育成にも注力してきた。その根底にはデジタルを推進するのはアナログな“人”であるという強い思いがあった。ニチレイロジグループ本社が掲げる「人が輝くDX」とはどのようなDXなのか。推進をけん引してきた業務統括部の勝亦充氏に聞いた。
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日本郵便の執行役員が明かす物流事業者としてのプレゼンスと価値を高める秘策
ポスタル・デジタルトランスフォーメーション(P-DX)で目指す物流改革の形
EC市場の拡大や2024年問題など、事業構造の変化の渦中にある物流業界。その中で「物流業者としてのプレゼンスをより一層高めていく必要がある」と語るのは、日本郵便の執行役員であり、ロジスティクス事業部長である五味儀裕氏です。(2023/4/25現在)
五味氏は郵便ならではの強みを武器とした付加価値の創造の重要性を説き、そのためには「ポスタル・デジタルトランスメーション(P-DX)」が必要だと話します。同社では、AIや自動運転等のIOTやロボティクスの新技術の活用による、郵便・物流のオペレーションを進化させるあらゆる施策、実証実験が始まっています。また楽天グループと設立した新会社JP楽天ロジスティクスで実現を目指す配送効率化や、佐川急便との幹線輸送の共同化の取り組みなど、協業関係の強化にも力を入れています。
競争力のあるオペレーションの確立に向け、日本郵便が目指す郵便・物流イノベーションとは。五味氏がその詳細を語ります。
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ヤマト運輸執行役員が語る「次の100年に向けたデータ・ドリブン経営」
ITデジタル投資1000億円、デジタル起点の経営で目指す姿とは?
ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスは、2020年に経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定し、データ・ドリブン経営を進めている。経営構造改革プランに基づき、現在は2021年に策定した中期経営計画「Oneヤマト2023」のもと、コーポレートトランスフォーメーション(CX)、デジタルトランスフォーメーション(DX)、イノベーションを3本柱とし、事業構造改革、基盤構造改革を推進中だ。その主な戦略と要点、そしてデータ・ドリブン経営の実現に必要な視点と具体的な施策について、ヤマト運輸 執行役員(DX推進担当) の中林紀彦氏が語る。
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物流業界「喫緊の課題」 をロジスティードはいかに解決するか?
輸送・倉庫・サプライチェーン、3つのDX基盤が支えるデータドリブン経営
物流業界は、労働力不足や2024年問題、脱炭素対応などさまざまな課題に直面しており、これまでと同じ組織運営をしていては経営が立ち行かなくなる恐れさえある。他の業界と比較してデジタル化が遅れがちな物流業界だが、テクノロジーを活用した業務改善やコスト削減は急務だ。2022年、上場会社であった日立物流として「DX銘柄2022」にも選定されたロジスティード(旧 日立物流。2023年4月1日に社名変更)で、専務執行役員 営業統括本部長を務める佐藤 清輝氏が、同社の3つのDXソリューションと機能の詳細、その成果について語った。
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セイノーHDのラストワンマイル事業、一体何が革新的なのか?
執行役員が語る「(業界課題+社会課題)×オープンイノベーション」
日本の少子高齢化は、過疎地域拡大などの社会課題だけでなく、物流業界の人材不足や2024年問題にも直結している。また言うまでもなく、環境対応は世界的な重要課題だ。セイノーホールディングスは、こうした社会課題・業界課題をオープンイノベーションの手法で解決すべく、持続可能なラストワンマイルのプラットフォーム構築を進める。執行役員ラストワンマイル推進チーム担当の河合秀治氏が、事例を交えながらその取り組みを詳細に語る。
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