燃料ノズルは3Dプリンター向きの部品

 複雑で空洞を持った部品の製造に向くというメリットは、生かせるだろうか。

 まず、GEの3Dプリンター製部品の初代にあたる燃料ノズルは、まさに3Dプリンター向きと言える。

LEAPエンジンの燃料ノズル (出所:GE Websiteの画像に加筆) 先端の部分が3Dプリンター製である。

 燃料ノズル先端は数センチ大の大きさで、内部は燃料の通る流路があり空洞である。燃料を霧状にする、空気と混ぜるなどの機能があり、その構造は複雑である。

 従来、内部の構造が複雑な数センチ大の部品を作るとなれば、いくつにも分割した部品を作り、組立てるしかなかった。

 精密鋳造では、内部の複雑さに限界がある。

 また、内部に工具が入らないため工作機械による加工は不可能である。燃料ノズルの構造を見れば、何十もの部品で細かい構造を作って、組立てるしかなかったことがよく分かる。

燃料ノズルの内部構造(出所:GEの資料より抜粋) 複雑な内部構造は3Dプリンターの得意とするところである。

 ここで3Dプリンターの本領発揮である。内部に複雑な空間を作りながら、一体で製造ができるからだ。

 GEによると、これまで20個に分割して作っていた部品が1個にできた。

 組立は不要である。図面も1枚でよい。重量も25%減った。

タービン翼は特殊事情で3Dプリンターを使用

 では、GE9Xで登場した3Dプリンター製低圧タービン翼ではどうだろうか。一見すると、タービン翼製造は3Dプリンターには向かないように見える。

 まず、数が多い。燃料ノズルは数十個単位であるのに対し、GE9Xの3Dプリンター製タービン翼は228個ある。

 GE9Xが搭載される機体は最大で年間製造数100機程度になる可能性があるが、そうなると補用品を入れなくても年間4万5600個のもタービン翼を作る必要がある。