イタリアの食材「パスタ」は、もはや日本でも常食となった。たらこパスタのように、日本的な食材と合わせた料理も。

 イタリア生まれのパスタは、今では日本人の食生活にすっかり定着した。パスタの魅力は、形状や調理法などバラエティに富んでいることや、弾力のあるしこしことした歯触りにある。どうしてそのような食感になるのか、理由を探ってみた。

「パスタは食べても太らない」という記事が話題に

 先月4日、「ニューズウィーク」に「パスタは食べても太らない」というニュースが掲載され、話題になった。カナダの研究による試験の結果を伝えるもので、パスタがGI(グリセミック指数)の値が低い食品であるためだという。

 GI値とは、食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示したもの。GI値が低い食品ほど、糖質がゆっくりと吸収されるため腹持ちがよく、ダイエットに向いた食品だという。そういえば、腹持ちのよいパスタは、マラソンなど持久性運動の前の食事にも向いているといわれる。

 パスタとは、スパゲティやマカロニなどイタリアの麺類全般を指し、小麦粉に水などを加えて練って作る。日本でも、パスタと同じように小麦粉から作ったうどんがあるが、色や食感などがだいぶ違う。

黄色くて硬いのが特徴のデュラムセモリナ

 その理由は、小麦粉の原料である小麦の種類が異なるからだ。パスタのパッケージを見てみると、原料は「デュラム小麦のセモリナ」と書いてある。「デュラム」とは小麦の種類で、「セモリナ」は「粗びき」という意味である。