台湾、香港、韓国でも、みんな「おでん」が大好き

再びファストフードに! 世界に進出する日本のおでん

2018.01.05(Fri) 佐藤 成美
筆者プロフィール&コラム概要

 そして今では、おでんはコンビニエンスストアで買うものとなった。レジの脇におでん鍋が置かれ、好みの具材を選んで購入する。専用のカップに入れられ、からしのほか、味噌だれや柚子胡椒なども付いてくる。セブンイレブンやローソンなど各コンビニエンスストアは、具材やだし汁に趣向を凝らしている。ご当地おでんのように、地域限定の具材を使ったり、地域ごとにだしの味を変えたりしている。

海外でも人気の熱々おでん

 おでんは日本独自の食べものであるが、海外にもその味は広がっている。台湾や香港などのコンビニエンスストアでおでんが売っているし、韓国の道端の屋台でも売られている。

 おでんが広がったきっかけは、戦争中に日本が台湾や韓国などを統治し、和食文化が伝わったことにある。韓国のおでんは串に刺した練り物がメインの材料で、街角でほおばりながら歩く人をたくさん見かけた。台北やソウルには、おでん専門店もあるという。

 ルーツの田楽が現れた室町時代から平成へと、おでんはどんどんと姿を変え、そして世界へ広がっている。こんなにも変化し、広がっていく料理も少ないのではないだろうか。そして、コンビニおでん世代が増えるにつれ、おでんはファストフードとして再び定着するだろう。

 日本生まれのおでんが、いつかは世界中で楽しまれるファストフードになる日がくるかもしれない。

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サイエンスライター、明治学院大学非常勤講師(生物学)、農学博士。食品会社の研究員、大学の研究員、教員などを経て現在に至る。研究所の広報誌やサイトなどにも原稿を執筆している。著書に『「おいしさ」の科学』(講談社ブルーバックス)『お酒の科学』(日刊工業新聞社)など多数。


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