台湾、香港、韓国でも、みんな「おでん」が大好き

再びファストフードに! 世界に進出する日本のおでん

2018.01.05(Fri) 佐藤 成美
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 青森の「生姜味噌おでん」は、おでんの味噌たれにショウガを入れたもの。ショウガと味噌で体を温める北国ならではのおでんだ。

青森の生姜味噌おでん。

 そのほか、小田原かまぼこに梅みそを付ける「小田原おでん」、みそ味のスープで煮込む「名古屋おでん」などがある。また「新潟雪国おでん」は、新潟の冬景色をイメージした白いだしを使う。

 ご当地おでんは地元の特産品を使うのが特徴で、地域を活性化させる狙いもある。小田原では毎年春に、全国のご当地おでんを集めたイベント「おでんサミット」が開かれる。

老舗からコンビニエンスストアまで

 江戸時代のおでんはファストフードだったが、やがて屋台や専門店などで食べられるようになった。そのため、現在ではおでんの名店や創業100年を超すような老舗もある。名店や老舗とはいえ、価格は比較的安いところが多く、カウンターごしにおでんが煮える大鍋を見ながら、熱々のおでんや季節料理を楽しむことができる。

 戦後になると、おでんは家庭料理として、食卓にのぼるようになった。汁の素などが販売され、簡単に調理できるようになったのもきっかけだ。冬の食卓の花形メニューだったことが、意識調査で40~60歳代におでんの人気が高い理由かもしれない。

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サイエンスライター、明治学院大学非常勤講師(生物学)、農学博士。食品会社の研究員、大学の研究員、教員などを経て現在に至る。研究所の広報誌やサイトなどにも原稿を執筆している。著書に『「おいしさ」の科学』(講談社ブルーバックス)『お酒の科学』(日刊工業新聞社)など多数。


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