「眠れてないときほど腹が減る」の根拠はどこに?

睡眠不足と食欲の関係を探る(前篇)

2017.11.10(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要
睡眠不足と食欲や肥満リスクを巡る研究が行われている。

 仕事に追われて睡眠時間が削られる。でも、そんなときほどお腹が減って、何か食べたいと感じる。そのような経験を持つ人は多いのではないか。眠いのだから体を休めればよいのに、食欲には抗えず、つい食べものに手が向かう。

 睡眠不足に加えて過食となれば、おそらく肥満のリスクは高くなるのだろう。だが、そもそもどのような体の仕組みで、睡眠不足と食欲はつながっているのか。

 このような疑問を、今回は睡眠学の研究者に投げかけてみた。応じてくれたのは、埼玉県立大学保健医療福祉学部准教授の有竹清夏(ありたけ・さやか)氏だ。2017年1月、有竹氏は「短時間睡眠のエネルギー消費、深部体温、食欲に与える影響」というテーマの論文を、早稲田大学の内田直(うちだ・すなお)教授(4月に定年退職)、花王の日比壮信(ひび・まさのぶ)主任研究員らと発表した。

 前篇では、これまでの研究で言われてきた睡眠不足と肥満リスクの関係性や、今回の研究のオリジナリティなどについて有竹氏に聞く。後篇では、研究で明らかになった睡眠不足と食欲やエネルギー消費の関係性について、詳しく聞くことにしたい。

米国などで進む「眠×食」の研究

――これまで、睡眠不足と食欲を巡る国内外の研究では、どのような成果が上がっていたのでしょうか?

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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