2018年の原油動向、鍵を握るのはサウジアラビア

戦後最大の石油危機勃発のリスクに備えよ

2017.12.22(金) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51917
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サウジ皇太子、イラン最高指導者を「新たなヒトラー」呼ばわり

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子。サウジアラビアの首都リヤドで(2017年11月14日撮影)。(c)AFP/Fayez Nureldine〔AFPBB News

2017年の原油市場は、OPECをはじめとする主要産油国の減産(日量約180万バレル)と米国のシェールオイル増産の綱引きという形で推移してきた。

 このところの米WTI原油先物価格は、北海油田のフォーティーズ・パイプラインの亀裂発覚、ナイジェリアの石油労働者のストの動きなどによって1バレル=55ドル超の高値で推移しているが、来年(2018年)はどうなるのだろうか。

2018年上期は1バレル40ドル台に下落?

 まず、需給要因から見てみよう。

 今年初めからの主要産油国の協調減産によってOECD諸国の原油在庫の過剰分は約1億バレル減少した。協調減産は来年末まで続くことになっており、来年半ばまでにOECD諸国の原油在庫の過剰分が解消するとの期待から、「6月までに市場が均衡化すれば協調減産を早期に終了しよう」との声がOPEC加盟国の間から出始めている。

 一方、米国の原油生産量は増加傾向にある。米エネルギー省は「今年は日量平均920万バレルであり、来年は過去最高となる同1000万バレルに達する」と見込んでいる。「米FRBの利上げなどによりシェール企業の資金調達が困難になりつつある」との見方も出ていたが、現在は「資金調達が容易となり、シェール企業の増産は2020年代半ばまで増え続ける」との見方が強まっている(12月14日付ロイター)。

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経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

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