中東地域のメルトダウンをもたらすトランプ外交

追い詰められるイラン、反撃の矛先がサウジに?

2018.01.06(土) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52017
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イランで反政府デモ続く 2人死亡、ソーシャルメディア遮断

イラン・テヘラン大学で行われた反政府デモで、催涙ガスから逃げる学生ら(2017年12月30日撮影)。(c)AFP PHOTO / STR〔AFPBB News

昨年(2017年)末の米WTI原油先物価格は、2015年半ば以来初めて1バレル=60ドル台で取引を終了した。その要因として挙げられるのは、OPECをはじめとする主要産油国の協調減産(日量約180万バレル)が予想以上にうまくいったことである。      

 堅調な原油需要も原油価格の下支えとなった。地政学リスクや保護貿易主義の脅威拡大にもかかわらず、先進国が主導する形で世界経済が予想外に好調だったからだ(IMFによれば昨年の世界経済の成長率は3.6%増の見込み)。

 だが、このまま原油価格が順調に上昇するとみるのは早計だ。

 OPECは協調減産の期間を今年末まで延長することを決定したが、昨年末から「出口戦略」の策定に着手した(12月21日付ロイター)。イラクのルアイビ石油相は12月25日、「今年第1四半期までに市場の需給が均衡し、原油価格の上昇につながる」との楽観的な見方を示しており、イスラム国との長期にわたる戦闘で悪化した財政を建て直すために約束した生産枠を超えて増産に踏み切る可能性がある(「抜け駆け増産」の発生?)。

 また、今年の世界経済は引き続き好調との見方が一般的だが、昨年来から懸念されていたリスクが顕在化する恐れがある。

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経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

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