年を追うごとに盛り上がっていくB級グルメの祭典「B-1グランプリ」。今年は9月18~19日に神奈川県の厚木市で開催された。ここでいつも引き合いに出されるのが、その経済効果である。グランプリを獲得すれば何十億円の経済効果が地元に導かれると喧伝される。
B-1グランプリが活況なのは競争する人たちの美しさに理由がある
それは間違いないのだが、本当に注目されるべきは、B-1グランプリに出場する企業や地域の人たちの切磋琢磨だろう。
競争する以上、2番ではなく1番を目指そうという企業と人々の努力があるからこそ、料理の味に磨きがかかり、サービスの品質と効率が上がる。
「私たちの地元にはこんなに素晴らしい郷土料理がありますよ」と、いくらお金をかけて宣伝しても人々はなかなか集まってくれない。ただの宣伝に人々は裏切られ続けてきたからだ。
しかし、そこに競争原理を働かせることで、当事者の努力が目に見えるようになり、全国からお客が集まってくる。
今回は残念ながら下位に沈んだところでも地域と企業の努力次第では、いずれ上位に食い込むことができるようになるだろう。
さて、米国ではいま、バラク・オバマ政権が反企業、社会主義的だと強い批判を受けている。
企業の努力を促そうという発想がなければ米国経済はこの苦境から脱出できないし、米国の競争力を削いでしまうというのだ。
批判は米国内だけでなく、英国からも発信されている。例えば、今週のJBpressに載った英エコノミスト誌の記事「オバマ大統領と企業:怠慢の報い」はその1つである。
また、少し前の英フィナンシャル・タイムズ紙も「オバマ大統領を襲う指導力の危機」で、米国民の実に55%がオバマ大統領を社会主義者だと見なしているとの調査結果を示し、オバマ大統領の指導力を疑問視する記事を書いている。
このほか、メキシコ湾で原油流出事故を起こしたBPに対しての政策を巡り、FT紙は「なぜオバマ大統領が左派の軽蔑を買うのか」、エコノミスト誌は「米国の政治と企業:オバマ対BP」で厳しく批判している。