改めて記すまでもないが、12月16日は衆院選挙の投票日である。絶対に投票に行こう。特に若い人たちは「行かないことも意思表示だ」というような詭弁は決して使うべきではない。以前にもご紹介したが、若い人たちは選挙に行かないことで生涯で4000万円以上も損をすることになっているのだから(「4000万円も損している日本の若者たち」)。
世界からバカにされている日本の政治
その損失額は恐らく年を経るごとに膨れ上がっていく。何しろいまの政治には改革が全くできない。
それどころか、民主党政権がそうだったように、大きな改革を標榜して政権を獲得したかと思えば、突然変異のように既得権益擁護派になって、ばら撒きを続ける始末。
消費税増税は、お年寄りよりもはるかにお金を使わなければならない若者に一番大きな負担を強いる。こんな政治を放っておけば、損は4000万円では済まない。1億円や2億円にだって膨れ上がる危険性がある。
福島第一原子力発電所の事故は、これまで巧妙(?)に隠されていた原子力発電の膨大なコストを顕在化させた。万が一の事故発生に伴うコストだけではない。
使用済み核燃料の廃棄コスト。老朽化した原子炉の廃炉コスト・・・。これまであとの世代の課題として先送りされてきたこれらの負担は誰がするのか。もちろんいまの若者であり、これから生まれてくる子供たちだ。
いまの日本に改革は絶対に必要である。一刻も早く本格的な改革に着手しなければならない。これ以上、若者たちの将来負担を増やしては、この国は二度と立ち直れないという危機感を持つべきである。
しかし、立候補者数は過去最高だというのに選挙戦はいまひとつ盛り上がりに欠けているように見えるのは残念だ。若者たちに聞きたい。このままでいいのか。こんな不平等を許し続けていいのか。
世界が日本をどのように見ているのかも知ってほしい。英エコノミスト誌の「日本化の兆し:行き詰まった英国社会」は英国のことを書いた記事だが、日本が英国人の目にどのように映っているかよく分かる。