第一生命保険 執行役員 DX推進担当の江口武彦氏(写真:今祥雄)

 デジタルテクノロジーの進化の波は、あらゆる業種に押し寄せている。保険業界も例外ではない。オンラインのみで完結するインターネット専業生命保険会社はすでに多くの人にとって選択肢の1つとなった。最近では、スマートフォンで自身の健康を管理することで保険料が変動する保険なども話題になっている。生成AIの普及でデジタル化に新たな潮流が生まれつつある今、第一生命ではどのようなデジタル施策を進めているのか、同社でDX推進を担う江口武彦氏に聞いた。

AIが営業活動をサポート、問い合わせ対応も自動化

──第一生命では、最新デジタル技術を使って営業力をアップさせる取り組みに挑戦しているとのことですが、最新デジタル技術とはどのようなものなのでしょうか。

江口武彦氏(以下敬称略) 最初にお伝えしたいのは、ご紹介するデジタル施策は、現時点(2024年1月時点)では実現に向けて取り組んでいる最中のものだということです。社内では挑戦という言葉を使っています。ただ一定の実証実験は済んでおり、実現する可能性は十分にあると見ています。

 最初に紹介するのは、AIを活用した営業員の仮想チームメイト「デジタルバディ」です。