事故、23年は前年の倍、販売側への罰則も

 ただこうしたルールの周知は途上で、事故が多発しています。警察庁によると、2023年にはモペットに関連する交通事故が57件発生しました。22年の27件に比べて倍増しています。

 モペットは通販サイトで海外製品などを中心に数万円程度から売られており、気軽に購入することができます。販売する側がモペットを電動アシスト自転車と称して売り出す事例もあり、自転車と誤認して購入し違反な走行をしている例が多くあるようです。

 21年5月には神戸市で、フードデリバリーサービスの配達員の男がウィンカーやテールランプを取り付けずに、無免許で歩道を運転して歩行者に衝突し、右足を骨折させた事件がありました。男はインターネット上で車両を購入し「免許が必要とは知らなかった」と供述していたそうです。

【参考資料】
改正道路交通法の施行後における特定小型原動機付自転車等の状況等について(警察庁)

 また、販売する側の認識の甘さも問題となっています。京都府警は23年1月、電動アシスト自転車のアシスト比率を超える製品にもかかわらず「電動アシスト自転車」と称して販売していたとして、販売会社とその代表取締役を不正競争防止法違反で検挙しました。

 こうした状況に対して警察も取り締まりを強めています。消費者に対しては「モペットはバイクである」と明記するチラシを配布する一方、販売会社に対しても原付バイクの交通ルールについて説明することなどを求めています。

 電動アシスト自転車と偽ってモペットを販売することに対しても注意喚起しています。警察庁は23年10月、電動アシスト自転車と称しながら実際は原付きバイクに該当する車両9車種の名称を、製造や販売する会社の名前とともに公表しました。