原油相場が「強気」と「弱気」で揺れ動いている理由

当面は堅調に推移、だが需給面は悪くなっている可能性が大

2016.08.26(金) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47712
  • 著者プロフィール&コラム概要

 資産市場の活況も、長くは続かなさそうだ。ブルームバーグによれば、S&P500株価指数の株価収益率(PER)は来年の予想利益ベースで18倍に達している。2002年以降で最も高い値であり、米国株は「新たな根拠なき熱狂」状態となっている。

 米国政府は7月28日、「今年第2四半期の持ち家比率は62.9%と1965年以来で最低となった」と発表した。住宅価格が上昇し、庶民の手が届かないものになりつつある。不動産や株式などの資産価格が経済成長以上のペースで高騰する経済状態をバブル経済と言うのなら、米国経済はバブル以外のなんであろう。

 余剰労働力が少なくなり低賃金部門での賃金上昇が加速している現状について、グリーンスパン元FRB議長は8月19日のブルームバーグラジオのインタビューで、「金利が今後ものすごい勢いで上昇する可能性がある」と警鐘を鳴らしている。そうなれば一気に信用収縮となり、バブル経済は一巻の終わりである。

 このようにバブルマネーの影響が大きくなった原油市場の変調は、バブル経済の終焉を予兆しているのかもしれない。

5
スマートエネルギー情報局TOPに戻る
PR
PR
PR
バックナンバー一覧 »

POWERED BY

  • ソーシャルメディアの公式アカウントOPEN!
    TwitterFacebookページでも最新記事の情報などを配信していきます。「フォロー」・「いいね」をよろしくお願いします!
Twitter
RSS

 

経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

オリジナル海外コラム

米国、欧州、中国、ロシア、中東など世界の政治経済情勢をリアルに、そして深く伝えるJBpressでしか読めないオリジナルコラム。

>>最新記事一覧へ