燃料電池車と電気自動車、
どちらが「真のエコカー」なのか?

「Well to Wheel」から見たCO2排出量の違い

2015.01.07(水) 湯之上 隆
    http://goo.gl/ef9d2u
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 その際、用いるのが「Well to Wheel」(井戸から車輪まで)という概念である。例えばガソリン車なら、油田から油をくみ上げ、精製してガソリンをつくりだし、クルマの車輪を動かすまでを意味する。そして、このすべての過程で発生するCO2を合計して、ガソリン車1キロメートル走行あたりに排出されるCO2を算出する。

 FCVならば、どのように水素を作ったか、というところから、車輪を動かすところまでのすべての過程で発生するCO2を合計する。同様に、EVも、どのような電力を用いてバッテリーを充電し、車輪を動かしたか、そのすべての過程で発生するCO2を合計する。

 本稿では、この「Well to Wheel」という考えに基づいて、1キロメートル走行時に排出されるCO2の量を比較し、FCVとECのどちらがエコかを判定してみたい。

Well to Wheelから見たFCV

 図1に、(財)日本自動車研究所「総合効率とGHG排出の分析報告書」(2011年3月)などから作成した各種クルマの1キロメートル走行あたりCO2排出量(「Well to Wheel」モード)を示す。

図1 二酸化炭素排出量の比較(Well to Wheel)
出所:(財)日本自動車研究所「総合効率とGHG排出の分析報告書」(2011年3月)、「作り方で変わる水素の環境性、CO2の大幅削減はまだ遠い」(安井至、「Wedge」2015年1月号)を基に筆者作成
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微細加工研究所 所長。1961年生まれ。1987年、京都大学大学院(修士課程原子核工学専攻)を卒業後、日立製作所に入社。16年間にわたり、中央研究所、半導体事業部、デバイス開発センター、エルピーダメモリ(出向)、半導体先端テクノロジーズ(出向)にて、半導体の微細加工技術開発に従事。2000年に、京都大学より工学博士。2003年~2008年にかけ同志社大学の技術・企業・国際競争力研究センターにて半導体産業の社会科学研究を推進。長岡技術科学大学客員教授も務める。

日本半導体・敗戦から復興へ

1980年代半ばには「産業のコメ」とも言われ、世界市場で5割以上のシェアを誇った日本の半導体産業。だが、その後の20年で一気に凋落し、かつての隆盛は見る影もない状態だ。半導体産業が衰退した原因を踏まえて、「ガラパゴス」化しつつある日本の製造業が生き延びていくための処方箋を考える。

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