在シリアのイラン大使館空爆で死亡した革命防衛隊メンバーの棺を見るイランの最高指導者ハメネイ師(写真:Office of the Iranian Supreme Leader/WANA/ロイター/アフロ)
  • イランによるイスラエルへの大規模攻撃を受けて、作戦を主導した「イラン革命防衛隊」を「テロ組織」に指定するかどうか、英国で議論が再燃している。
  • 先月、ロンドンでTVキャスターが襲撃される事件が起きた際には、イラン革命防衛隊の関与が疑われた。イラン側は否定しているが、ロンドン警視庁のテロ対策部隊が捜査を続けている。
  • トランプ政権時代にテロ組織に指定した米国は、G7(主要7カ国)も指定を検討していると発表。はたして、イラン革命防衛隊とは何者なのか。(JBpress)

(楠 佳那子:フリー・テレビディレクター)

 先週末のイランによるイスラエルへの大規模攻撃を受け、国際社会が双方に自制を求めている。そうした中、15日にはイスラエル軍トップが報復措置の方針を示すなど、依然緊張が続いている。

 イランのアブドラヒアン外相は14日、英キャメロン外相と電話会談を行った。今回の攻撃は、今月1日にシリアの首都・ダマスカスにあるイラン大使館がイスラエルによって攻撃され、死傷者が出たことに端を発する。イスラエルによる対抗措置は、更なる報復の連鎖を生みかねない。

 アブドラヒアン氏はキャメロン氏に対し、イランからの攻撃はイスラエルに対する正当な防衛にあたると主張*1。これに対しキャメロン氏はSNSのX(旧ツイッター)に、「イスラエルへの攻撃を最も強い言葉で正式に非難した」と投稿した。

*1Iranian FM and British Foreign Secretary David Cameron have telephone conversation(イラン外務省)


 在英イラン大使館の代理大使は英ガーディアン紙のインタビューで、在シリアのイラン大使館が襲撃されたことに対し、イスラエルに報復攻撃をする前にキャメロン外相ら西側諸国に、イスラエルを非難する国連安全保障理事会声明への支持を求めていたと発言。キャメロン氏がこれを拒否したと非難した。

 また同代理大使は、キャメロン氏が、もし英国の領事館が敵対勢力によって攻撃された場合、英国は強力に対応しただろうと認めたことにも言及。その上で、「すべての国はこうした外交、並びに国際法に照らし、目にあまる違反から自衛する権利を有する」と述べた。

 イラン外務省によれば、両外相は会談で引き続き協議を行う重要性を強調したともいう。しかし、英国ではイランとの外交に重大な亀裂を生じかねない深刻な問題も持ち上がっている。