大増産の号令がかかる戦車工場を訪問したロシアのウラジーミル・プーチン大統領(2月15日、写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 ロシアの戦略物資の代表格といえば、武器(兵器)と石油・天然ガスが挙げられる。その輸出がここにきて急ブレーキがかかっている。

 ロシアは長い間、世界第2位の武器輸出国であったが、同国の武器輸出が急減し世界第3位へと転落した。

 また、石油・天然ガスの輸出についても、西側による対露制裁が機能し始めており、今後、収入の減少を招くのは必至と見られる。

ロシアの武器輸出が半減

 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の報告書「国際武器移転の動向2023年」(2024年3月11日)によると、ロシアの武器輸出が半減したという。

 欧州諸国は、ロシアによる2014年のクリミア半島占領とウクライナ東部への軍事介入および2022年のウクライナへの本格的軍事侵攻を受け、2014年から18年と2019年から23年の間に主要武器の輸入をほぼ2倍(94%増)に増やした。

 紛争当事国のウクライナは2022年から23年にかけて30か国以上から主要武器の移転を受け、欧州で最大、世界第4位の武器輸入国となった。

 また、このような国際情勢を背景に、2019年から23年にかけて、はるかに大量の武器がアジア、オセアニア、中東に流出している。

 他方、米国は2014~18年から2019~23年にかけて武器輸出を17%増加させ、世界第1位(全体の42%)の武器輸出国を維持している。

 しかし、ロシアの武器輸出は半減し、初めてフランスに次ぐ第3位(同11%)の武器輸出国に転落した。

 ロシアの武器輸出は2014~18年から2019~23年にかけて53%減少した。過去5年間でその減少は急激である。

世界の10大武器輸出国

出典:ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の報告書「国際武器移転の動向2023年」

 ロシアは2019年に31か国に主要武器を輸出したが、2023年の輸出はわずか12か国にとどまり、輸出先が約20か国減少した。

 2019年のロシア武器輸出総額の68%はアジアとオセアニアの国で、そのうちインドが34%、中国が21%を占めていた。