7月以降、日本企業の行動に変化が現れたという(写真は上海)

1.日本企業、6月頃まで中国出張を抑制

 2023年3月に日本の大手製薬企業の幹部社員が中国当局に拘束されたため、多くの日本企業の幹部社員が拘束を恐れて6月頃までは中国出張を見合わせていた。

 筆者が4月に北京、上海に出張した際には、中国経済分析等を専門とする学者・リサーチ系の日本人で中国出張に来たのは筆者だけだと言われ、中国現地駐在の多くの方々に「この状況でよく来た」と驚かれた。

 北京、上海でお会いした方々からは、筆者が無事に帰国すれば、日本人が中国に行っても安全だという証明にもなるので、何とか無事に帰国することを祈っていると言われた。

 上記の拘束事件が多くの日本企業の方々の行動に影響しているのは知っていたが、そのリスクを自分自身の問題としてそこまで深刻には考えていなかった。

 北京に足を踏み入れて初めて、筆者が例外的な行動を取っていることに気づかされ、さすがにやや心配になったのは事実である。

 しかし、中国の親しい友人の学者、有識者、政府関係者との3年3か月ぶりの再会はその心配を忘れさせるほど感動の連続だった。

 幸い何事もなく無事に帰国できたことから、周囲の人たちにも一つの安心材料を提供できたかもしれないと思った次第である。