中国は日本化を逃れ高い経済成長を続けられるか(写真は上海)

1.中国経済悲観論の発信源は中国人

 中国経済の減速を世界中が注視している。

 筆者が9月上旬に滞在していた米ワシントンDCでも、著名な専門家による中国経済の現状評価に関する議論がオンラインで配信され、高い注目を集めていた。

 筆者の知る限り、中国経済の現状について、中国経済に精通した日米欧の専門家は総じて比較的冷静に見ているが、中国経済が専門ではない一部のエコノミストや外交・安保の専門家の間では悲観論が共有されている。

 米国では中国経済の停滞によって中国の脅威が和らぐことを期待する見方があるという解説をしばしば耳にした。

 足許の中国経済の減速について言えば、中国人のビジネス関係者や消費者自身が最も悲観的になっているように見受けられる。

 その一例が中国経済の日本化論である。

 7月後半に筆者が中国を訪問した際、今後の中国経済が1990年代の日本経済のようになるのではないかと心配する中国人エコノミストやビジネスマンから何度も質問を受けた。

 彼らが発信する悲観論が実態以上に悲観的な見方を世界に与えている主な要因の一つであると考えられる。