創価学会は、日本に827万世帯の学会員がいるとしており、公明党の支持母体として知られる(写真:アフロ)

安倍晋三元首相の銃撃事件を契機にクローズアップされることが増えた「宗教2世」。彼ら、彼女らは何を考え、何に悩んできたのか。両親とも創価学会の幹部を務め、自身も創価高校、創価大学、創価学会本部職員という道を歩んできた正木伸城さんは、著書『宗教2世サバイバルガイド』(ダイヤモンド社)で、「宗教2世」のリアルな姿を紹介している。創価学会は公明党の支持母体として知られるが、正木さんが脱・信仰の難しさを実感する機会は「選挙」のときに訪れた。

(*)本稿は『宗教2世サバイバルガイド』(正木伸城、ダイヤモンド社)の一部を抜粋・再編集したものです。

(正木 伸城:文筆家、マーケター)

恋愛への恐怖心から抜けだせないケースも

 宗教2世のなかには、親から教えこまれた教団の教義や文化、習慣を、教団を離れたあとも忘れられず、影響を受けつづける人がいます。

 たとえば性愛禁止の教えのなかで育てられると、信仰を手放したあとも恋愛に恐怖心を抱き、そこから抜けだせないケースがあります。それが、人生設計に大きな影を落としたりするのです。

 ぼくにも、創価学会員として身につけた習慣からは、なかなか離脱できないということがありました。

 この悩みにたいして、ぼくがどう応じたのか。一例をしめしましょう。

 2017年2月に創価学会本部を退職し、信仰活動から離れて以降、ぼくは比較的おだやかな日々を過ごしていました。

 それまで毎日毎日、昼夜にわたって学会活動のために動いていた時間を、自分のため、そして家族のための時間にあてられたので、気持ちに余裕をもって過ごすことができました。

「宗教2世」として創価学会の“エリート”だった正木伸城さん。本部職員は2017年に退職したが、いまも現役の創価学会員だ