販売前のAndroidデバイスにマルウェアがプリインストールされる事件も起きている(写真:アフロ)

【この記事のポイント】

  • 出荷前のAndroidデバイスにマルウェアがインストールされる事例が報じられるなど、サイバー攻撃のリスクが増している
  • マイナンバーカードがスマホ搭載が始まり、デジタルIDの利活用が期待されている
  • ただ、マイナンバーカードを巡るトラブルが相次いでおり、デジタルセキュリティの確保が急務となっている

(佐藤 維亮:オウルズコンサルティンググループ プリンシパル)

スマートフォンユーザーを標的にしたサイバー攻撃

 サイバー攻撃が飛躍的に増加している中、スマートフォンを標的にした攻撃も増加の一途を辿っている。

 最近、トレンドマイクロは、大規模なサイバー犯罪組織が販売前のAndroidデバイスにマルウェアをインストールし、その数は約890万台にも上ると発表した。マルウェアに感染したAndroidスマートフォンを利用して利益を上げている「Lemon Group」の仕業だ。

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「Lemon Group」はビッグデータ、マーケティング、広告向け事業を提供しており、マルウェアによってSMSの傍受、Facebook関連のCookieやWhatsAppセッションの取得、広告の挿入、サイレントインストールなどを実行できる。これにより、不当に利益を得ているという。

 さらに、Android向けのマルウェアとして、「Hook」という感染した端末のリモートコントロールが可能となるものがある。月5000ドルで、ダッシュボードから感染端末をリモートコントロールできるダークサービスだ。

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 このように、デジタルセキュリティがますます重要となる中、2023年5月11日にはAndroid向けにマイナンバーカード機能の搭載が始まった。

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