若者の創造性をいかに伸ばすかが、日本の将来を左右する

 1月19日、東京都の小池知事は自民・公明両党幹部との面会で「私立中学に通う年収910万円以下の世帯」に対する「都からの独自助成」の要請を受け、「急ぎ検討する」(https://www.jiji.com/jc/article?k=2023011900985&g=soc)と応じました。

 これに対して各方面から異論が上がっているようです。曰く

「義務教育なんだから私立に行くのは贅沢」「趣味みたいなもんだろ」「自腹で行けばいい」「高校の無償化が先だろう」・・・。

 甚だしいものに至っては、「行政が格差を広げてどうするんだ」といった意見も目にしました。

 東京都内で私立中学に通う生徒は25%にも上るという数字があり「これで統一地方選挙対策も万全だろ」といった揶揄もあった。

「私立中学進学助成」に諸手を挙げて「良い」とする意見はほとんど目にしません。

 このコラムは、学術教育の観点から「私立中学費助成は国家百年の計に資する人材育成の一手」として評価を展開しようと思います。

 以下では、選挙だ人気取りだといった観点ではなく「教育の多様性」という観点から「私立」助成を積極的に評価します。

 異論も多いと思いますが、例えば皆さん、これが大学だったらどうですか?

 私立大学への進学助成は「贅沢」だ、みんな国公立に行って安く質の高い教育を受ければいいだろ、と言われたら・・・?

 社会全体はいったいどのようなリアクションを見せるでしょうか?

 私は良いと思います。みんな東京大学に来てください。低廉な授業料で、最高の教育を提供いたしましょう。