12月18日付、時事通信から『健康な子の死亡、後絶たず オミクロン株流行で 識者「ワクチン、正しい情報を」 新型コロナ』(https://news.yahoo.co.jp/articles/cf2b18a57f02cb845e41b42619414bebb4529d7f)とタイトルされた記事が配信されました。
「オミクロン株」以降、新形新型コロナウイルス感染症は「小児や若年層も罹患する病気」さらに「その後遺症が永続する病気」「子供の死者も出る病気」に変質しています。
こうした観点は、必ずしもメディアに報じられないため、時事通信の配信は望ましいことと思いました。
ただし残念ながら報道の内容は過去の発表の引き写しで考察を欠くものでしたので、ポイントを押さえて検討してみたいと思います。
「子供の死亡」が「後を絶たない」と記された12月18日付の時事通信の記事ですが、元ネタは今年9月15日に発表された国立感染症研究所の疫学調査結果(https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2559-cfeir/11480-20-2022-8-31.html)です。
データは8月31日までのコロナ感染を対象としています。
他方、厚生労働省(https://covid19.mhlw.go.jp/)やNHKの発表を見れば明らかなように(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/)、
A 2022年1月4日からデータが立ち上がる「第6波」
B 6月28日周辺からデータが立ち上がる「第7波」(8月ピーク)
C 10月26日周辺からデータが立ち上がる「第8波」(現在増大中)
と、大別して3つのピークに分けて考えることができます。
新型コロナウイルスは頻繁に突然変異を繰り返しており、それは「オミクロン株」と総称されるグループの中でも顕著です。
突然変異の分子生物学的な詳細は別論として、ここでは分かりやすく、また誰もが無縁でない「感染者数」と「死者数」で議論してみます。