これまでも米国では、歌手や俳優が政治的な立場を鮮明に打ち出すことは珍しくはなかった。

 同じ民主党支持者ではマドンナやレディー・ガガ、マット・デイモン、ジョニー・デップなど、トランプ批判を恐れずに口にしてきた人は多い。

 ジョージ・クルーニーなどは2016年、英ガーディアン紙とのインタビューでトランプ氏を「外国嫌いのファシスト」と侮辱したほどだ。

自分のファンに平手打ちの危険性

 それでもスウィフトさんにとって、今回のトランプ批判はリスクを伴ったはずだ。というのも、地元テネシー州は共和党の岩盤支持層が住む選挙区で、カントリー歌手のファン層と被る。

 同州現職の上院議員2人、下院議員5人のうち4人は共和党で、民主党支持を表明することは、自分のファンの何割かに平手打ちを食らわせることにもなる。

 だが、スウィフトさんはトランプ政権と距離を置くことにした。

 これまで彼女は「政治的な見解を述べることは私のすることではありません。音楽こそが私の仕事ですから」と、政治的質問を受けるたびに答えてきた。

 ミュージシャンとしては正しい選択だったとも言える。