この本は大学1年生でもわかるような内容にしてありますから、ビジネスマンもしくは株をやっている人であれば、こんなこといちいち図版に起こすなよということまで図版にしてあります。

図1

 たとえばこれは空売りの仕組みです(図1)。この仕組みがあるからこそ、先ほどから言っている、アマゾンによって滅ぼされる可能性がある会社の株を売ったり空売りすることで、もうけを出している金融マンたちがアメリカにはいっぱいいるということを説明しようとしています。

 アマゾンは、時価総額的には結構大きいですよね。アップルを抜くのは時間の問題だと思います。実はアマゾンとこの1、3、5位を「GAFA」と言う人が多いんですね。グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルですね。

 それにしても、トヨタ自動車は日本最大の企業なのに、時価総額は24兆円にしかならない。あれだけものをつくって、世界中に工場つくっているのに、気の毒といえばほんとに気の毒です。

 マイクロソフト日本法人の社長をやっていたときに、マイクロソフトの時価総額の予想額が、年によって70兆円ぐらいまでいったことがあります。そのころ――当時トヨタが20兆円、日立製作所が10兆円ぐらいあったんじゃないですかね――に、ビル・ゲイツに冗談で「ビル、日立とかNECとか買っちゃったほうがいいんじゃない、株式交換で」って言ったことがあります。そしたらビル・ゲイツが言うには、「成毛、それはやめておいたほうがいい。そうすると日本のマイクロソフトの社長は、今のNECの社長になるからお前はクビだ」と(笑)。

「レンディング」というビジネスモデル

 楽天とアマゾンのビジネスモデルの違いについても書いています。

 たぶん皆さん御承知と思いますが、アマゾンは17~19の倉庫から配送している。楽天は、楽天と契約している会社が購入者に直接配送している。それだけの違いじゃないかと思うかもしれませんが、実はあるときアマゾンは気がつくんです。これは最大のビジネスになるかもしれない、と。

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