米国の外交政策に揺さぶられる原油市場

皇太子外遊中のサウジ、事態がますます深刻化

2018.03.30(金) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52697
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トランプ氏、歳出法案に署名 「不満」表明も政府閉鎖は回避

米首都ホワイトハウスでの記者会見で、予算案についての声明を発表するドナルド・トランプ大統領(2018年3月23日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / Nicholas Kamm〔AFPBB News

米国政府のイラン核合意破棄を巡る思惑などの高まりにより、米WTI原油先物価格は1バレル=60ドル台半ばで堅調に推移している。

 3月14日に対イラン強硬派のポンペイオCIA長官がティラーソン氏に代わって国務長官となり、22日には超タカ派のボルトン元国連大使が大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に就任することが決まったからだ。トランプ大統領は既に5月12日を期限に核合意からの離脱をほのめかしているが、その決定に障害となる要人がワシントンからすべて排除されたと言っても過言ではない。

 2015年の核合意後、イランの原油生産量は日量約100万バレル増加している。しかし米国が核合意から離脱すると、その生産量が50万バレル程度減少するとの見方がある。

 米国政府はベネズエラに対する追加制裁も検討している。ベネズエラの2月の原油生産量は前月比18万バレル減の日量159万バレルである。サービス会社への支払い遅延から石油掘削装置(リグ)稼働数は2016年半ば以降急減し(2017年10月時点の稼働数は39基、増産に転じるためには100~110基必要)、石油産業従事者も2015年末から2017年にかけて55%が離職し、その穴埋めができていない。ロシア企業に仮想通貨で借金を返済しようと必死になっている(3月28日付OILPRICE)。

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経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

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