約10年前に熊谷洋一先生(現、埼玉医科大学)らによって開発された胃と大腸の超拡大内視鏡は500倍までの拡大が可能で、細胞レベルまでの病変観察ができます。その画像を人工知能が診断することにより、病変ががんでないかどうかなどを瞬時に診断するのです(動画はこちら)。

 従来の内視鏡ですと、検査時に組織を採取して、それを病理検査に提出するため、診断まで通常10日前後の時間を要します。それが、検査時に、瞬時に高精度で判明するようになるのです。

 超拡大内視鏡(Endocytoscope)はオリンパスより来年発売される予定とのことです。現場での活用が進めば、医療は大きく変わるでしょう。

微細な血管や神経までくっきり見える近未来手術

 2017年9月にカイロス(東京都千代田区)が発売した世界初の8K硬性内視鏡システム(腹腔鏡手術システム)は、人間の視覚で感知できる限界を超える画像を提供します。実際にデモを見ると、損傷してはならない神経線維の一本一本までくっきりと確認できます。

 8Kという現行のハイビジョンの16倍の超高画質は、モニターぎりぎりまで近づいてもドットが見えることなく、実物と見間違うくらいの解像度です。

 カメラ自体も重さ370グラムと世界最軽量で使い勝手がよく、これからは、微細な血管や肉眼では見えないくらいの細い糸まで、大画面で手術室スタッフ全員が確認しながら手術を行うことが可能になります。より安全かつ精緻な手術が行われるようになるのは確実と思われます。