インターポールで日本人ハッカーが活躍

 ところでこのエピローグに登場する、インターポール(国際刑事警察機構)のサイバーセキュリティー部門で活躍する日本人ハッカー福森大喜氏の話が面白い。グーグルやアメリカ海軍学校主催の数々のハッキング大会で活躍し、今ではインタポールの精鋭として活躍する。本書インタビュー時の担当案件は「歴史上最も大胆なサイバー強盗」と呼ばれるバングラディッシュ中央銀行口座から約90億円もの預金を強盗した事件だという。

 また、本書では記載されていないが、このサイバーセキュリティー部門のトップは日本人が務めているという。ぜひ次は彼らを中心としたノンフィクションを出版して欲しい。

サイバー・クライム
作者:ジョセフ・メン 翻訳:浅川 佳秀
出版社:講談社
発売日:2011-10-13

久保 洋介
1985年、大阪生まれ。幼少時代を大阪・長崎・ニューヨークで過ごす。京都大学法学部在学時には、日本文化を紹介するイベントを企画し、「京都大学総長賞」「京都学生人間力大賞」を受賞。現在は総合商社にてエネルギー資源開発担当。好きなジャンルは、評伝、世界史、サイエンス。


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