今年の夏も暑い日が続いている。年齢を重ねると夏バテしやすくなるのはなぜだろうか(写真はイメージ)

「若い頃はこんなにバテなかったのに・・・」

 食欲が失せ、体がだるく、階段を上る足が鉛のように重い。連日の暑さの中で夏バテに苦しんでいる人は多いのではないだろうか。

 若い頃よりも夏バテに苦しめられるようになったのはなぜか。地球温暖化のせいで以前より気温が高くなっていることも原因の1つかもしれない。だが、年をとって自分自身の体が弱くなっている可能性もある。

若い頃のように疲労が回復しない理由

 そもそもなぜ疲れが蓄積されてバテてしまうのだろうか。

 ここで注目したいのが「代謝」という体の作用だ。人間は、食事で摂った栄養素を体の中で燃焼させ、エネルギーを生み出す。この一連が「代謝」であり、それを活発に行うことで疲労は回復される。

 こういった“エネルギー生産機能”は、年齢を重ねる中で低下することが分かっている。「基礎代謝量」(運動をせず安静した状態でのエネルギー代謝量)は、10代をピークに年々下がっていく。特に40代以上になると、ピーク時の半分を下回る。この結果、若い頃に比べて体内でつくられるエネルギーが減り、疲労回復が進まなくなる。