「営業強化」や「サービス強化」と一言でいっても、顧客や市場の分析、ビジネスモデルやサービスシナリオの検討などなど・・・いろいろと深い検討が必要になりそうで、何から手を付けたらよいか悩んでしまう、という方は多いのではないでしょうか。

 当連載でこれまでご紹介してきた具体的な取り組みとして、例えばサービスプロセスをモデル化すること(第11回「サービスプロセスのモデル化が組織のサービスを強くする」)や、「お客様」の定義を変えること(第12回「『お客様の定義』を変えると営業強化の具体策が見えてくる」)などはとても大切です。けれどもその前に、まずはどの辺りに営業やサービスの強化ポイントがあるのかを知りたい、という方も多いかもしれません。

 そこで今回は、世の中のサービスをサービスサイエンスで徹底的に分類してみたいと思います。その分類によって、営業やサービスの意外な強化ポイントが見えてきます。

世の中にあるサービスはシンプルに整理できる

 「サービス」と聞くと、目に見えなくてなんだか雲を掴むような話といった印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか? そこでまず、世の中にあるサービスを整理してサービスの全体像を明らかにしてみましょう。

 経済産業省関連のホームページにある日本のサービス業をまとめた資料を元に、最近の新しいサービス業を加えて、約450種類のサービスを分類する検討を行ってみました。すると、仮説として、世の中にあるサービスは21種類の基本サービスメニューに分類できることが分かりました(下図)。