階段を上っていく途中で、ついてきているかを確認しようと思ったのでしょうか。ちょっとこちらを振り返りました。後ろ足の揃え方に気品を感じます。

 すると、続く階段の下にも振り向いている猫がいました。誰か人を待っているのか、友だち猫を待っているのか…。気がつくと、ここまで案内してくれた白黒猫は、姿が見えなくなっていました。

 猫がこちらに向き直ると、とても愛嬌のある柄をしていました。切れ長の印象的な大きな目をしています。教養がある猫のように見えました。