巷で言われる「ガソリン節約術」を心がけている人も多いが…(写真はイメージ)

 高騰を続けるガソリン価格。クルマが生活の足となっている地方ユーザーの財布を直撃することはもちろん、都市部のユーザーも遠出する気持ちに急ブレーキがかかる。そこでクローズアップされているのが燃料の節約術だが、果たしてどのくらい燃費向上が期待できるのか。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が、長距離試乗の経験から「本当の効果」についてレポートする。(JBpress編集部)

夏が過ぎてもガソリン価格は上がり続ける

 クルマを走らせるのに必要な燃料価格の高騰が止まらない。今年のゴールデンウィーク明けから8月第1週まで11週間連続で値上がりが続き、レギュラーガソリンの全国平均価格はついに176.7円に。

 原油高や円安の影響と、もともと夏のお盆休暇の時期は燃料価格が高くなる傾向があることのダブルパンチを食っている格好だが、燃料価格の抑制策である燃料油価格激変緩和補助金が今年9月で終了となるため、夏が過ぎても燃料価格は上がり続ける見通しだ。

 8月初旬の時点では補助金なしのレギュラーガソリンの全国平均価格は180円台半ば。これでも庶民にとっては十分に打撃が大きいが、今が天井という保証はどこにもない。

高騰を続けるガソリン価格(写真:共同通信社)

 政府や有識者の中には石油価格高騰はCO2排出量の抑制を後押しするという考えを持っている人も少なくない。それが先鋭化して石油製品の生産や使用に厳しいペナルティが科されるようになれば、昨年6月に記録したピークの補助金適用前215.8円に迫るような事態が中長期的に起こる可能性も決してないとは言えない。

 そんな世知辛い状況の中で庶民がクルマ関連の出費額を抑制するために取りうる策は限られている。クルマで走る距離を減らすというのは最も手っ取り早い方法だが、それが出来ない場合、あるいはそうしたくない場合、同じ距離を走るのに少しでも少ない燃料で済ますしかない。夏季休暇の帰省やバカンスで長距離走行の機会が増える今、どうすれば燃料を節約できるかということについて考察してみたいと思う。

 筆者は自動車の長距離テストドライブをよくやる。年間走行距離はおおむね5万~6万km。クルマの種類も軽自動車から大型車、パワーソースも純ガソリン車、ハイブリッド、ディーゼル、そして電気とさまざまだ。

 特段の事情がない限り燃料代や高速代はすべて手出しでやっているので、もちろん経済性については敏感である。一方で我慢のエコランで燃費を稼いでも平均車速が落ちて時間はかかるしストレスは溜まるしでせっかくの旅の喜びが半減するので、自ずとウェルバランスを追求することになる。