開幕まで1カ月を切ったFIFA女子ワールドカップ。9回目を迎える今回はオーストラリアとニュージーランドの共同開催で世界32カ国の代表が集まって開催される。

 4チームが8つのグループに分けられ2位以内に入れば次のステージに進める仕組みは前回までの24チームから増えて男子のW杯と同じ仕組みになった。FIFAランクは11位の日本チームだが、世間の注目は驚くほど低いのが現状だ。

 その不人気ぶりを反映してか、日本国内でどのテレビ局が放映するのか、未だに決まっていない異常事態となっている。

W杯優勝したものの伸び悩んだ女子サッカー人気

 日本の女子サッカーが一躍注目を浴びるようになったのは、なんといっても2011年の東日本大震災直後にドイツで開催された第6回大会での活躍がきっかけだ。同大会では決勝で日本のなでしこジャパンが無敵と言われたアメリカになんとか追いついてPK戦で勝利、世界一に輝き“奇跡の優勝”とまで言われたものだ。

「奇跡の優勝」を成し遂げ、歓喜に沸くなでしこジャパン(写真:ロイター/アフロ)

 その4年後のカナダ大会でも日本は決勝で再びアメリカと対戦、今度はアメリカが雪辱を果たして優勝している。日本は準優勝に終わったが、それでも前回に続き、国内サッカーファンを熱くさせた。

 ただ、澤穂希らのスーパースターを擁したなでしこジャパンの認知度や人気は上がったものの、足元の「日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)」のほうは観客数が伸び悩んでいた。

 こうした状況を打破しようと、日本では3年前にプロ選手主体の「WEリーグ」が発足、現在11チームが加盟し、試合を行っている。このことを知らない方もいるだろうから、少し説明をしよう。