12月1日(現地時間)、グループステージでのスペイン戦で同点ゴールを決めた堂安律を抱き寄せる森保一監督(写真:ロイター/アフロ)

 サムライブルーの躍進に日本中が大きく盛り上がっている。

 サッカー・FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会グループステージE組の最終戦(現地時間11月1日=ハリファ国際競技場)で日本はスペインに2―1で歴史的勝利を果たし、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。2010年W杯南アフリカ大会を制するなどFIFAランキング7位の強豪国を相手に同24位の日本は見事な戦いを展開し、フル代表レベルとしては2度目の対戦で初勝利を飾った。

日本サッカー史を塗り替えた森保ジャパン

 日本初のベスト8進出をかけた一戦となる決勝トーナメント1回戦の相手は前回2018年ロシア大会準優勝の実績を誇るクロアチアだ。12月5日午後6時(日本時間12月6日午前0時=アル・ジャヌブ・スタジアム)に運命のキックオフを迎える。

 目標のベスト8以上は現時点でまだクリアできていないが、もうすでに日本は自国サッカー史上の歴史を塗り替えたと断言していい。

 グループリーグ初戦ではいきなりW杯4度の優勝(西ドイツ時代を含む)を誇る強豪ドイツから3度目の対決で初勝利を奪い、世界を驚かせた。2戦目のコスタリカ戦では守備的な戦術で臨んできた相手を攻めあぐね、自陣でのミスから不覚をとって敗れたが、土俵際まで追い詰められながら圧倒的不利と言われたスペインを最後の最後で下し、大方の予想を覆すグループリーグE組首位でベスト16へコマを進めた。

 スペイン戦では勝てなければグループリーグ敗退となる中、前半で先制される苦しい展開を耐え忍び、後半から一気に劣勢を引っくり返した。選手交代枠を巧みに使いつつ「ハイプレス」も効果的に機能し、前線や中盤が活性化。ドイツ戦と同じように後半から投入された選手が起爆剤となって流れを変え、全員が連動してボールを奪い、アグレッシブな攻撃へと転じることができた。