港区の高層マンション。外れ物件が少ないという(写真:アフロ)

(沖 有人:スタイルアクト代表取締役)

 マンションには資産性がある。購入した後、売却する時に値上がりするケースも多い。これは、戸建てでは実現不可能な話だ。

 その資産性は、立地と購入時期に最も依存するため、「立地」と「購入年」による「値上がり額」を算出してランキングすることも可能だ。毎年、正月にスタイルアクトが運営する住まいサーフィンで発表している。社内では「マンションおみくじ」と呼ばれており、当たり外れに一喜一憂している。

【参考記事】
2022年度版 中古マンション値上がり額(https://www.sumai-surfin.com/price/increase-rate/area-price/touraku-2022/)

 冗談のように書いているが、毎年、目を疑うかのような格差が明らかになる。例えば、港区の値上がり幅はすさまじい。平均して1990万円値上がりしている。

 ここでの価格は、新築時の価格と、最近中古で取引された同一住戸の成約価格との差額だ。港区の場合、分譲年がいつでもプラスになっている。これは、マンション価格が高かったリーマンショック前や直近の高騰期でも、常に値上がりしているということだ。買った後、すぐに値上がりしているほどで、外れ物件が少ない。マンション立地の中心は港区であることは間違いない。

 港区の後は、2位千代田区、3位渋谷区、4位中央区、5位品川区、6位新宿区と続く。マンションの最大の価値は利便性であり、通勤アクセスの良さ。要は、オフィスの近くであればあるほど資産性が高いのだ。ちなみに、オフィス床面積の3分の2は都心5区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区)に存在している。

 高い順位で意外なのは、台東区、江東区、墨田区、荒川区などの城東エリアだ。東急沿線の高級住宅地と比較すれば、それほど魅力的なところではないかもしれないが、世帯人数が少なくなる中で、30分以内にオフィスに着く立地は職住近接ニーズを取り込み、資産性を向上させている。

 これまでの「いい住宅地」の先入観を捨て、「都心に近くて便利」という判断軸で考えると、この結果もうなずける。